奥山理々嘉

文=丸山素行 写真=バスケット・カウント編集部

41得点も「だらしないところがあった」と反省

ウインターカップ2日目、女子は2回戦が行われシード校が登場した。

奥山理々嘉を擁する八雲学園は105-56で県立徳山商工を下し、3回戦へ駒を進めた。スコアだけを見ればシード校の強さを見せた結果となったが、「前半は特に、相手にディレイドされて、自分たちの得意とする速い展開のバスケットができなかった」と奥山が振り返ったように、前半は37-29と8点のリードしか奪えなかった。

また副キャプテンの小村日夏理が第1クォーターに古傷の足の甲を痛め、足を気にしながらのプレーになったこともあり、得点が伸び悩んだ。

それでも後半に入ると、「リバウンドと走ることをチームでもう一度確認して入ったので、後半は良いプレーができた」と奥山が話すように、トランジションからの速攻が出始め、高さの利を生かし、第3クォーターを32-11と圧倒。その後も攻撃の手を緩めず、終わってみれば100点ゲームの快勝となった。

奇しくも県立徳山商工は、昨年のウインターカップで奥山が62得点を挙げ、1試合最多得点記録を更新した相手だったが、「去年は去年で今年は今年。新たな気持ちで向き合えた」と特別な気負いはなかったという。

その結果、奥山は3本の3ポイントシュートを含む41得点16リバウンド(8オフェンスリバウンド)のダブル・ダブルを記録した。それでも自身のプレーについては「イージーシュートを落とし過ぎてしまって、だらしないところがあったので。もうちょっと落ち着いて判断してプレーしないと、もっと上に行ったら守られてしまう」と厳しめの自己評価となった。

奥山理々嘉

全員出場が叶わず「満足いかなかった」

U18アジア選手権と3×3アジア競技大会で銀メダルを獲得し、ウインターカップの得点記録保持者である奥山には、必然的に多くのメディアが集まる。そして聖和学園の今野紀花と同様に、特別措置となる別室での取材対応となった。

多くのメディアを前に「視線を感じます(笑)」と照れ笑いを浮かべる奥山だが、「これだけ注目していただいているので、自分自身頑張らないといけないなってあらためて思います」と気合いを入れ直している。

1試合のノルマを問われると、「40点以上は取りたい」とさらりと言い放つところが大物らしいが、それは単にたくさん点数を取りたいというエゴではない。「チームが勝てるのであれば自分は何点でもいいです。チームが勝ってナンボだと思うので」と何よりも勝利に直結するプレーをすることが大事と説く。

奥山を含め、先発メンバーは最終クォーター残り2分34秒でお役御免となり、控えメンバーへ後を託したが、3選手が試合に出場できなかった。奥山は以前の取材で「ウインターカップの特別な空間を後輩たちに感じさせたい」と話しており、後輩に経験値を積ませられなかったことを悔やんだ。

「ウインターカップという場所にたくさんの1年生が入っていて、それを経験させてあげたい気持ちが多かったです。もうちょっと前半を頑張っていれば、全員が出れたかもしれないので、自分としては満足いかなかったです」

エースとしてチームを牽引しつつ、キャプテンとして後輩たちの成長を後押しする奥山。日本一を目指す、最後の冬が今始まった。