Bリーグ

群馬がフリッピンと辻の両獲りに成功、レジェンド田臥は来季も現役続行

6月6日(火)夕方から6月9日(金)15時までにリリースがあった移籍市場の動きをまとめる。

◆レバンガ北海道
契約
関野剛平
サンロッカーズ渋谷から移籍。相手のエースや起点を抑えるディフェンダーとして活躍していた。北海道出身で、特別指定選手時代を含め2018-19シーズンまで3シーズン北海道に所属。地元出身選手の5シーズンぶりの古巣復帰に期待がふくらむ。

契約継続
デモン・ブルックス
2022年4月に負傷し、今シーズンは全休となった。昨シーズンは攻守にわたりオールラウンドに活躍。平均17.7得点、6.9リバウンド、2.8アシスト、0.6スティール、0.5ブロックを記録していた。来シーズンの復帰が待ち遠しい。

◆秋田ノーザンハピネッツ
契約

赤穂雷太
藤永佳昭
赤穂は横浜ビー・コルセアーズから移籍。35試合の先発出場を含む55試合に出場し、18分23秒のプレータイムで横浜BC初のチャンピオンシップ進出に貢献した。サイズとフィジカルを生かしたディフェンスで活躍が期待される。なお、契約期間は2年であることがクラブから発表されている。藤永はアルバルク東京から移籍。ケガの影響でシーズン終盤は欠場したものの、中盤移行はジャスティン・コブスの穴を埋める活躍を見せていた。激しいディフェンスが信条の秋田において、藤永のボールプレッシャーは間違いなく武器となるだろう。

退団
大浦颯太
川嶋勇人
大浦はシーズン終盤にプレータイムを勝ち取り、最終戦ではキャリアハイとなる22得点を記録したものの、コンスタントな活躍の機会には恵まれなかった。川嶋は3年契約の3年目が残っていたが、契約を解除。攻守にわたり存在感を示し、プレーメーカーとしての役割も担っていた。2人とも未発表なものの移籍先のクラブが決定しており、自由交渉リストには公示されない。

◆宇都宮ブレックス
契約継続
田臥勇太
竹内公輔
田臥は来シーズンで在籍16年目を迎える。言わずと知れた看板選手ではあるが、今シーズンはベンチ外も多く14試合の出場に留まった。ただし、復権を目論むチームにとって精神的支柱として与える影響は大きいだろう。竹内は日本人ビッグマンとして56試合に出場し、13分39秒と長くないプレータイムながら2.9得点、3.6リバウンドと役割を全うした。来シーズンもゴール下で体を張ったプレーを見せ、チームを支えるだろう。

◆群馬クレインサンダーズ
契約

辻直人
コー・フリッピン
辻は広島ドラゴンフライズから移籍。今シーズンは57試合すベてに先発出場し、25分3秒とチームの中心として活躍。38.9%と高確率な3ポイントシュートを始め、ドライブやアシストなどプレーメークも担った。明るいキャラクターで盛り上げ役としてもチームにポジティブな影響を与えてくれそうだ。フリッピンは琉球ゴールデンキングスから移籍。今シーズンはポイントガードもこなし、Bリーグファイナルでは抜群のプレーメークで日本生命ファイナル賞を獲得した。かつてチームメイトだった並里成やマイケル・パーカーとの共闘も楽しみである。

契約継続
野本建吾
今シーズンはキャプテンとしてチームを牽引。プレータイムこそ5分27秒と長くなかったものの、体を張ったディフェンスで相手の外国籍選手と対峙する姿には多くのブースターが沸いた。ドライブでの果敢なアタックも見られ、来シーズンはオフェンス面でも期待ができる。

◆千葉ジェッツ
契約継続
小川麻斗
西村文男
小川は日本体育大学3年次在学中の昨年12月にプロ契約を締結。セカンドユニットとして千葉Jのバックコートを支え、激しいディフェンスと成功率38.2%の3ポイントシュートで会場を沸かせた。西村は来シーズンでクラブ在籍10年目となり、在籍最長選手となる。今シーズンは52試合に出場し平均9分14秒プレー。ベテランらしい卓越したゲームコントロールと高確率のシュートを武器に、チームに安定感をもたらした。

契約継続
ジョン・パトリック ヘッドコーチ
2006年以来に日本のチームで指揮をとったが、歴代リーグ最高勝率となる8割8分5厘の戦績を叩き出し、チームをファイナルまで導いた。3ポイントシュート主体のオフェンスと連動を重視したチームディフェンスで、来シーズンも常勝チームとなれるか注目だ。

◆サンロッカーズ渋谷
契約継続
盛實海翔
特別指定選手時代も含め、来シーズンで在籍5年目を迎える。シュートのみならずガードスキルも向上しているため、新ヘッドコーチのルカ・パヴィチェヴィッチのバスケとどのように融合するかが楽しみな選手だ。

◆横浜ビー・コルセアーズ
契約
杉浦佑成
西野曜
杉浦は滋賀レイクスから移籍。34試合の先発を含む52試合に出場し17分12秒のプレータイムを得た。直近3シーズンは一定の結果を残しながらも1シーズンごとに移籍。横浜BCで定着できるか注目だ。西野はSR渋谷から移籍。プロ2年目となった今シーズンは13分34秒とプレータイムが増加したものの、本来の力を発揮しきったシーズンとは言えなかった。サイズの割に高い機動力を生かし、攻守にわたってチームを牽引してほしい。

退団
森川正明
3シーズンにわたり横浜BCの中心を担った「ハマの母さん」が退団。特に今シーズンは若手中心のロスターの中で、ベテランとしてチームを支えたが、プレータイムは直近2シーズンから落ちていた。なお、移籍先のチームが決定しているため自由交渉リストには公示されない。

◆名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
契約継続
レイ・パークス ジュニア
スコット・エサトン
パークスジュニアは来シーズンで日本3年目となる。今シーズンはケガに泣かされ、36試合の出場に留まったが、11.0得点、3.9リバウンド、2.4アシストとオールラウンドに活躍を見せ、ディフェンスでも幾度となくチームを助けた。同じく日本でのプレーが来シーズンで3年目となるエサトンは、55試合に出場し平均27分57秒出場と、チームの大黒柱として活躍。15.6得点、8.8リバウンド、2.0アシストというスタッツを記録した。ここまで10名の継続発表をしている名古屋Dにおいて、チーム練度を高めるための大きな材料となりそうだ。

◆長崎ヴェルカ
契約継続
小針幸也
髙比良寛治
今オフ長崎の契約1号選手となった小針は、今シーズン途中の2月に長崎とプロ契約を結んだ。シーズンを通じて安定的なプレータイムを得るまでには至らなかったが15得点を記録する試合もあり、来シーズンのさらなる成長に期待がかかる。髙比良はシーズン中盤から先発に定着し、全60試合に出場した。41.6%の成功率を誇る3ポイントシュートを武器に、アウトサイドの得点源としてチームに貢献し、プレーオフでも2桁得点するなどチームの中核として活躍した。

契約継続
前田健滋朗ヘッドコーチ
国内外でコーチ経験を積み、今シーズンより初めてヘッドコーチとしてチームの指揮をとった。43勝17敗の戦績でレギュラーシーズンを終え、プレーオフ決勝まで駒を進めチームをB1昇格に導いた。ハイペース&3ポイントシュート重視のスタイルでB1でも躍進なるか。

◆琉球ゴールデンキングス
契約継続
渡邉飛勇
アレン・ダーラム
田代直希
カール・タマヨ
渡邉は昨シーズンのプレシーズンマッチで負ったケガの影響で全休していたが、今シーズン2月に復帰。日本人ビッグマンの中でも規格外のサイズと身体能力で存在感を発揮した。来シーズンはより安定的なプレータイムが期待できる。ダーラムは来シーズンで琉球3シーズン目となる。2022-23シーズンは強靭なアタックで何度もチームを救う活躍を見せ、チャンピオンシップでは平均20.0得点を挙げてチャンピオンシップMVPを獲得。来シーズンも無双っぷりに期待だ。田代は昨シーズン序盤に負傷し10試合のみの出場となったが、今シーズンは開幕から復帰し全60試合に出場。プレータイムやスタッツは半減したもののキャプテンとしてチームの優勝に貢献した。来シーズンはケガ前のプレーが戻り、コートでより活躍する姿を期待したい。フィリピン代表選手でもあるタマヨは今年1月に契約が発表され、3月のEASLより試合に出場。安定した出場時間を得ることができなかったが、ポテンシャルは十分にあるため、来シーズンの飛躍に期待したい。