「共に戦ったチームや代表の仲間たちのおかげで今の自分があります」
国際バスケットボール連盟 (FIBA)は元女子日本代表で現在Wトヨタ自動車アンテロープスのヘッドコーチを務める大神雄子のFIBA殿堂入りを発表した。
大神は名古屋短期大学付属(現桜花学園)時代に3年間で7度の日本一を経験し、ジャパンエナジーJOMOサンフラワーズ(現ENEOSサンフラワーズ)では9度のWリーグ優勝と、数々のタイトルを獲得してきた。2008年には日本人として2人目となるWNBA選手となり、中国リーグにも挑戦したレジェンドだ。2017-18シーズンをもって引退し、その後はコーチとしてのキャリアを歩み始め、今シーズンからトヨタ自動車のヘッドコーチに就任し、クラブを準優勝に導いた。
大神はリリースで以下のコメントを発表している。「FIBAより殿堂入りのご連絡をいただきました。大きな驚きとともに大変うれしく思います。あらためて振り返ると、本当に長い期間、代表選手として活動させていただいたのだなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。小学生でバスケットボールを始めて以来、たくさんのコーチの下で指導を受け、また、所属チームのご理解・ご協力で代表にも送り出していただき、そして共に戦ったチームや代表の仲間たちのおかげで今の自分があります。関わってくださった皆様、いつも大きな声援を送ってくれる家族、そして皆様に改めてお礼を申し上げます。私はいま指導者の道を歩んでいますが、私の経験が少しでも皆さんのお役にたてるよう、これからも努力を続けていきたいと思います。引き続きご指導のほどよろしくお願い致します。そして日本のバスケットボール界へのご声援をよろしくお願いいたします。バスケで日本を元気に! ありがとうございました」
今回FIBAから発表された殿堂入りはコーチ2名、選手10名の計12名。男子では中国のレジェンドである姚明、ブラジルの象徴とも言われるウラミール・マルケス、女子では2006年にオーストラリアを初の世界チャンピオンに導きMVPを獲得したペニー・テイラーらが名を連ねている。大神氏のFIBA殿堂入りは2021年3月に発表された佐古賢一氏に続く日本人史上3人目 (選手枠としては佐古氏に続く史上2人目)の快挙。
なお、授賞式ワールドカップ2023開幕直前の8月23日(水) にフィリピン・マニラで開催される予定だ。
過去の日本人のFIBA殿堂入りについて
1、2007年植田義巳(うえだ・よしみ)氏 (貢献者枠 / 日本人初)
※当時、日本バスケットボール協会常任顧問。元国際担当。
※元FIBA委員(1959~1989)。アジアバスケットボール連盟 (現・FIBAアジア) の設立等に関わった。
2、2021年 佐古賢一 (さこ・けんいち) 氏 (選手枠 / 2000 年度受賞者として)
※元男子日本代表選手、元男子日本代表チーム コーチほか。
※1995 年 ユニバーシアード福岡大会に日本代表として出場し準優勝。97年にはアジア選手権大会(サウジアラビア・リヤド / 現アジアカップ) で準優勝し、男子日本代表チームとして31年ぶりのFIBA世界選手権大会 (現・FIBA ワールドカップ) 出場権を獲得、98 年 FIBA世界選手権大会出場 (14位) など、日本の司令塔として長く活躍した。