バム・アデバヨ

ジミー・バトラー「ホームで決着を付けなきゃならないとは思っている」

3勝0敗でスウィープの可能性が高いと見られていた状況から、3日間で3勝2敗となった。セルティックスは自信を取り戻し、自分たちのポテンシャルをコート上で正しく発揮するようになった。こうなるとレギュラーシーズンで57勝25敗のセルティックスに比べ、44勝38敗だったヒートは分が悪いのではないか?

両チームを取り巻く雰囲気がそう変化する中、プレーオフの経験が豊富なヒートは、ここで一番やってはいけないのが慌てることだと理解している。

バム・アデバヨは「自信を失くす理由はないよね?」と報道陣に問いかけた。「この挑戦が始まった時、誰も僕らのことを信じていなかった。みんなヒートはファーストラウンドで敗退するものだと思っていた。でも、あと1勝でNBAファイナルという位置にいる。僕たちは自分たちの実力に自信を持っているし、これからも失わない」

ジミー・バトラーは第7戦まで持ち込まれるのは避けたいと言ったが、それは臆しているわけではなく、ホームでの第6戦で決着を付けるつもりだからだ。

「僕らは常にポジティブだ。このシリーズも勝てると分かっている。ただ、ホームで決着を付けなきゃならないとは思っている。全員が笑顔を保ち、一貫性を持ったプレーをしたい。そうやって勝つんだ」

第5戦を足首の痛みで欠場したゲイブ・ビンセントは重傷ではなく、次の試合では戻って来る見込みだ。ただしタイラー・ヒーローは試合前のコートでシューティングを行っていたが、復帰の見通しはまだ立ってない。指揮官エリック・スポールストラは「ようやくこの状態になったところだ。大袈裟に受けらないでくれ」と報道陣に釘を刺している。

第5戦の試合前、スポールストラは「シリーズがどのように展開して、リードしているにせよビハインドを背負うにせよ、勝つには挑戦が必要だ。プレーオフもこの段階になると競争は激しくなる。それはウチにとって歓迎だよ。競争が大好きで、プレーオフがもたらすあらゆる出来事を愛しているからね」

完敗を喫した試合後も、スポールストラの様子は変わらなかった。「すごくレベルの高いシリーズになっているが、カンファレンスファイナルで厳しい戦いになるのは予想できていたこと。一つの試合結果が次に響くわけではない。私のこれまでの経験からすると、プレーオフでは前の試合がどうだったかは関係ないんだ」

3勝0敗になっても自信過剰になることなく、そこから連敗を喫しても動揺せず。ただ勝てると信じ、集中して、積極性を持って試合に入る。それはレギュラーシーズン終盤の大混戦からプレーイン・トーナメントを経てここまで至る道のりと何ら変わりはない。マイアミに移動しての第6戦で決着を付ける、それがヒート全員の思いだ。