ジミー・バトラー

「僕は勝算は高いと思っているし、みんなもそう思っているはずだ」

現地5月17日からセルティックスとヒートによる東カンファレンスのファイナルが始まる。ヒートはレギュラーシーズンは安定感を欠いた戦いに終始し、44勝38敗でプレーイン・トーナメントを経由してプレーオフへとたどり着いた。それでも第1シードのバックスに完勝し、その勢いでニックスも撃破。レギュラーシーズンで57勝25敗、第2シードのセルティックスに対しても臆するところがない。

ニックスとの第2戦を欠場したジミー・バトラーは、痛めた足首について「全然問題ない」と完治をアピールしている。タイラー・ヒーローとビクター・オラディポをケガで欠いているが、プレーオフになっていつも以上に自信満々のプレーでチームを引っ張るバトラーが良いコンディションなのは心強い。

ヒートにとって今回のカンファレンスファイナルは、昨シーズンのリベンジとなる。1年前も同じセルティックスとの対戦で、『GAME7』を落として敗れた。この時、バトラーは「1年後にこの舞台に戻って来る。その時はウチが勝つ」と宣言していた。

その言葉のうち一つは実現させた。もう一つを実現されるのが今の彼の目標だ。

彼は1年前の発言を覚えていなかったが「僕がそう言うってことは、本気で言ったんだ」と語り、こう続けた。「僕は毎年『ウチが優勝する』と言っているけど、いつも本気だ。今回こそ僕たちの年になる。まずは初戦にやるべきことをやり遂げ、先に4つ勝ってみせるよ」

選手層の厚さと、それを活用した戦術的な引き出しの多さはセルティックスが上。ディフェンスとリバウンドでセルティックスを上回り、試合の主導権を握れるかどうか。バトラーはそのカギを握るのは自分だと考えている。

「みんな僕が何を話すかを聞き、僕がどのように行動するかを見ている。僕はどんな挑戦にも引き下がらない。だから僕らはどんな挑戦にも引き下がらないんだ」

自信過剰なようではあるが、彼は必要以上に自分を大きく見せようとしているわけではなく、シンプルにチームが勝つためには、自分がプレーでも言葉でも仲間を引っ張らなければいけないと考え、実際にそうしようとしている。

「でも大丈夫。僕らにはこのシリーズを勝ち抜く力がある。みんな信じられないほど良いバスケをやっている。僕は勝算は高いと思っているし、みんなもそう思っているはずだ」

1年前のカンファレンスファイナルでのバトラーは、36.4分の出場で25.6得点、7.0リバウンド、3.4アシストを記録。特に第5戦からは40分、46分、そしてGAME7では48分フル出場し、セルティックスと大激戦を演じたが、一歩及ばなかった。昨年の失敗を乗り越えて前に進めるか。バトラーはそれが可能だと信じている。