レブロン・ジェームズ&ステフィン・カリー

試合を終えて抱擁を交わす「彼らのすべてを僕は尊敬している」

レイカーズvsウォリアーズ、カンファレンスセミファイナルの戦いは、4勝2敗でレイカーズが制した。長きに渡るレブロン・ジェームズvsステフィン・カリーの戦いは、今回はレブロンの勝利に終わった。

第6戦を終えた会見でカリーは「毎シーズンのように僕らは戦っている。いろんな場面、いろんなチームで、様々なストーリーがあった」とレブロンについて語った。「それは素晴らしいバスケ、素晴らしい競争だ。レブロンがどんな人物で、どんなキャリアを築いてきたか。彼が打ち立ててきたものを僕は理解している。つまり彼は最高のバスケットボール選手なんだ」

「彼との戦いの中で僕の能力は最大限に引き出されてきた。彼を打ち負かすにはベストを尽くさなきゃいけないのは間違いないからね。レブロンも同じ思いでいてくれているはずだ。そのような経験を僕は愛している」

ウォリアーズにとっては間違いなくショッキングな敗戦だった。スティーブ・カーの時代になって、プレーオフ進出を逃すことはあっても、プレーオフに進んだ6シーズンは必ずNBAファイナルに進出しており、西カンファレンスでは負け知らずだった。

その連勝記録が途切れた事実にカリーは打ちひしがれていたが、レブロンの話題となれば言葉は次々と出てくる。「僕らがやっていることはどうしても勝者と敗者が生まれるけど、そこには常にリスペクトがある。それはこの最高のレベルでバスケットボールをする上で得られるもののすべてと言ってもいい」

そして今回の勝者となったレブロンも、長年戦い続けているカリーとウォリアーズに最大限のリスペクトを示した。「まず第一に、僕はウォリアーズに対して最大限の敬意を抱いている」とレブロンは言う。

「その選手たち、ステフやドレイモンド(グリーン)、クレイ(トンプソン)はこれまで僕が最も多く戦ってきた相手だと思う。彼らのすべてを僕は尊敬しているんだ」

試合終了のブザーが鳴ると、レブロンは真っ先にベンチを飛び出して、まずスティーブ・カーと握手し、続いてグリーンと抱き合った。そしてカリーともがっしりと抱擁を交わし、握手で健闘を称えている。

かつて伸び盛りのウォリアーズがNBAの勢力図を塗り替えようとする中で、レブロンがクリーブランドというフランチャイズ全体を背負って対決していた昔は、ライバル意識が悪い方向に加熱することもあった。ただ、勝ちたいという野心、優勝しなければならないという責任感は彼らの中で不変であると同時に、戦いを重ねていくうちに互いへの敬意はより大きく、より彼らの中に深く根付いたものとなっている。