千葉Jは1勝以上でレギュラーシーズン歴代最高勝率を更新、B1残留を目指す富山の勝敗の行方にも要注目
広島ドラゴンフライズ(40勝17敗/西4位)vs琉球ゴールデンキングス(47勝11敗/西1位)
広島は前節の島根スサノオマジック戦で1勝1敗。第1戦は第2クォーターにディフェンスから足がかりをつかみ勝利したが、第2戦は序盤のオフェンスの停滞が響き、最後まで追い上げられなかった。広島はシーズン序盤はオフェンス偏重だったが、ここにきてディフェンスの成熟度が増してきた。ここ数試合ターンオーバーが目立つ琉球を相手にそれを誘発し、得点に繋げて、我慢の展開に持ち込めるかに注目だ。今節の結果次第では名古屋ダイヤモンドドルフィンズを抜いてワイルドカード上位になる可能性がある。ホームで連勝し、チャンピオンシップに弾みをつけたい。
琉球は大阪エヴェッサに連勝したが、ファストブレイクを許す場面が多かったため、ボールの失い方には注意していきたい。広島の「高さ」は「強さ」で凌駕していきたいところ。まずは強固なディフェンスで広島の展開を封じて主導権を握れるかがポイントとなる。また、リーグトップのセカンドチャンスポイントを重ねていくために、どれだけオフェンスリバウンドを獲得できるかにも注目だ。連勝でレギュラーシーズンを締めくくり、6シーズン連続西地区1位を飾りたい。
秋田ノーザンハピネッツ(27勝31敗/東5位)vsレバンガ北海道(19勝39敗/東7位)
茨城ロボッツに連敗し順位を落とした秋田。ペイント内も含め2ポイントシュートの成功率が振るわなかったため、修正して臨みたいところ。さらに得点の軸となる3ポイントシュートを良い形で打てるかどうかも重要となる。ディフェンスで勝ってきた今シーズンの集大成として、オフェンス力のある北海道を守備で凌駕できるかに注目だ。苦しいチーム事情もあった今シーズンだけに、ホームで勝って終わりたい。
北海道は前節、仙台に連勝して地区最下位を脱した。今シーズンなかなか機能しなかったディフェンスがが良くなり、70失点台に抑えられたことは今節に向けた好材料。良い流れでシーズンを終えるためにも引き続きディフェンスで奮闘したい。オフェンスでは機動力のある橋本竜馬と寺園脩斗の両ポイントガードを生かし、秋田を攻略していきたいところ。前節に好調だったドワイト・ラモスをウイングでうまく使ってアドバンテージを取って行きたい。
川崎ブレイブサンダース(39勝19敗/中1位)vsサンロッカーズ渋谷(27勝31敗/中4位)
前節、富山グラウジーズと星を分けた川崎だが、納見悠仁が2戦を通じて安定したパフォーマンスを発揮し、第2戦に前田悟がキャリアハイの28得点と、若手の台頭が見られた。4月12日のSR渋谷との対戦では第3クォーターに46得点を挙げる記録を作っているため、今節も良いイメージを持って臨みたい。チャンピオンシップの前にマット・ジャニングが復帰できるかも注目だ。
SR渋谷は接戦を制して横浜ビー・コルセアーズに連勝。インサイド陣が攻守ともに奮起し、バックコート陣もしっかり得点を重ねてチームで連勝を勝ち取った。今節もオフェンシブな展開に持ち込みたいが、川崎の起点となるニック・ファジーカスへのディフェンスが最重要となってくるだろう。前節はターンオーバーからの失点も多かったため、堅実なオフェンスを展開した上で、今シーズン大きな得点源となっているフリースローを多く獲得していきたい。
仙台89ERS(18勝40敗/東8位)vs群馬クレインサンダーズ(28勝30敗/東4位)
北海道に敗れて6連敗を喫し、地区最下位に転落した仙台。エースのラショーン・トーマスが封じられる中、片岡大晴が久々の先発起用に応えてシーズンハイの17得点を挙げるなど好材料もあった。この連敗中はペイント内を守れていないため、全員でエナジーを持って守っていきたい。特に、今シーズンの群馬戦ではペイントで40失点しているため対策が必要だ。オフェンシブな群馬を勢いに乗せないためにもディフェンスゲームに持ち込みたいところ。B1復帰1年目となるシーズンをホームで勝って終われるか。
トレイ・ジョーンズが欠場となったものの、インサイドを攻め立てファイティングイーグルス名古屋に連勝した群馬。しかし、不用意なターンオーバーが目立ったため、ハードなディフェンスを仕掛けてくる仙台相手には警戒が必要だ。今節、ジョーンズが出場するかどうかは不明だが、並里成を中心にプレーメークしてリズムの良い展開で攻めていきたいところ。連勝すれば勝率5割でシーズンを終えられ、東地区3位に浮上するチャンスも残されている。
宇都宮ブレックス(31勝27敗/東3位)vs千葉ジェッツ(52勝6敗/東1位)
宇都宮は前節、滋賀レイクスが得意とする速い展開を封じて連勝。リバウンドやペイントでの得点などインサイドでも圧倒し、滋賀のやりたいバスケをやらせずに完勝となった。今節は攻守ともに隙のない千葉Jとの対戦となる。まずは強固なディフェンスで主導権を握れるか注目。滋賀戦で好調だった比江島慎を起点に、全員で連動して千葉Jのディフェンスを揺さぶっていきたい。チャンピオンシップ出場は叶わなかったものの、リーグ1位の千葉Jをどれだけ苦しめられるか、来シーズンに繋がる戦いに期待したい。
アルバルク東京との東地区上位対決に、盤石の試合運びで連勝した千葉J。特に、第2戦では前半で31点差をつける圧巻の強さを示した。宇都宮には3月8日の対戦で13点差をつけて勝利しているものの、ペイント内で確率良く得点を許しているため、インサイドディフェンスの意識を高く持ちたい。今節で1勝以上挙げることができればリーグのレギュラーシーズン歴代最高勝率を更新する。達成してチャンピオンシップに弾みをつけたいところだ。
横浜ビー・コルセアーズ(33勝25敗/中2位)vs富山グラウジーズ(13勝45敗/中7位)
前節、SR渋谷に最終盤まで競りながらも連敗した横浜BC。4月12日の富山戦では終盤に逆転負けを喫しているだけに、今節も勝負強さが問われる戦いとなる。点の取り合いではなく、シーズンを通して培ってきたチームディフェンスでリズムを作っていきたい。特に、外国籍選手を中心としたアグレッシブなアタックへの警戒が必要となる。初のチャンピオンシップに向けて、チームの仕上がりをホームでしっかりと見せたい。
富山は前節、川崎から1勝をもぎ取る奮闘を見せたが、残留を争う新潟アルビレックスBBが連勝したため、新潟、滋賀と勝率が並んでしまった。故障が懸念されていたジョシュア・スミスが出場でき、水戸健史が約1カ月ぶりにコートに戻ってきた川崎戦の経験を生かし、全員でこのシリーズに勝利して残留をつかみにいきたい。オフェンスの中心となるマイルズ・ヘソンとノヴァー・ガドソンの活躍は不可欠となるが、日本人選手がいかに得点できるかも鍵となる。苦しいシーズンとなったが、最後の最後で意地を見せてほしい。