[NBAプレーオフ]クラッチタイムにジミー・バトラー負傷も、ピンチに奮起したヒートがニックスを突き放して初戦勝利

[NBAプレーオフ]クラッチタイムにジミー・バトラー負傷も、ピンチに奮起したヒートがニックスを突き放して初戦勝利

2023/05/01 07:30
ジミー・バトラー

走れなくてもプレーを続けたバトラー「そこにいて、存在感を示す」

第4クォーター残り5分、ヒートが3点リードの場面でジミー・バトラーが負傷した。ドライブからシュートを狙った際、粘り強くディフェンスに付いていたジョシュ・ハートと接触して右足首をひねった。コートに倒れたバトラーはなかなか起き上がれず、相当な痛みがあるようだった。

バトラーはこの時点でチームトップの23得点を記録しており、チームの精神的支柱としても不可欠な存在だ。タイムアウトが終わると、彼は足を引きずりながらフリースローラインに立ち、2本を危なげなく沈めた。そしてそのままディフェンスへと戻った。

プレーは続けたものの『何事もなく』とはいかず、明らかに足には異変があった。コートに立っていても走れず、オフェンスではコーナーまで移動するだけで、ディフェンスでも仕事はできなかった。ヘッドコーチのエリック・スポールストラは「ジミーは下がろうとしなかった。だから残すことにした」と振り返る。そしてバトラーは「そこにいて、存在感を示すんだ」と語った。

コート上の5人のうち1人が動けない。しかもそれがエースのバトラーなのだから、ヒートにとっては正念場なのだが、実際に起きたのはヒートのランだった。すぐにジェイレン・ブランソンにフローターを決められたものの、そこから9-1のランで試合を決めた。

ゲイブ・ビンセントが思い切りの良い3ポイントシュートを沈め、カイル・ラウリーがアグレッシブにチャンスメークしてバム・アデバヨが決める。オフェンス以上にディフェンスは強烈で、強烈なプレッシャーを掛けながら完璧なローテーションを遂行してニックスにチャンスを与えない。ラウリーが勝負どころでスティールにブロックショットとクラッチディフェンスを連発。これにニックス側が集中を切らしてしまい、26得点を挙げてキーマンとなっていたRJ・バレットにムービングスクリーンやイージーなパスミスが出て、流れは一気にヒートへと傾いた。

10点差となった残り1分半、ディフェンスが崩れると見るやラウリーはミッチェル・ロビンソンにファウル。レギュラーシーズン中のフリースロー成功率が67.1%しかない選手を狙ってフリースローを与え、結果的に2本を落とさせる。残り1分でバレットのフリースローでヒートのランが途切れた時には、決着は付いていた。

最終スコア108-101で、ヒートが初戦を制した。バトラーは動けないまま残り23秒までプレーを続け、43分の出場で25得点11リバウンド4アシスト2スティールを記録。そのバトラーが動けなくなったクラッチタイム、超ハッスルプレーでチームを引っ張ったラウリーはベンチから30分出て18得点5リバウンド6アシスト、1スティールに4ブロックを記録した。

ラウリーはチームの強みをこう語る。「僕らは波が激しいけど、どんな状況でも戦い続けるチームだ。試合に応じて様々なプレーができ、オフェンスでもディフェンスでも様々なプレーを混乱せずにこなせる。ハイペースに得点することもできるし、ペースを落としてポゼッションゲームをすることもできる。こうして試合展開にアジャストしていくことで、波があっても最終的には良い方向に向かうことができるんだ」

バトラーについてラウリーは「彼がダメでも残った選手でリードを守り切るつもりだったけど、彼がプレーし続けるのが望ましかった。そして彼はやりきった。タフなヤツだよ」と笑う。「タイムアウトでジミーは『プレーする』と言ったんだ。それが彼の決意だった。彼はタフさを示して試合を締めたし、チームも最後までタフに戦った。彼には感謝しなきゃならないね」

そのバトラーは、ケガをした後のラスト5分間のプレーをこう語っている。「エアボールの3ポイントシュート以外は何もしてないよ」

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