パオロ・バンケロ

「ルーキー・オブ・ザ・イヤーはずっと僕の目標だった」

マジックのパオロ・バンケロは、100人中98人の1位票を集める圧倒的大差でルーキー・オブ・ザ・イヤーを勝ち取った。

昨年のNBAドラフトで全体1位指名を受けたバンケロは、20.0得点、6.9リバウンド、3.7アシストを記録。再建中のマジックは34勝48敗でプレーオフ戦線には絡めなかったが、バンケロを筆頭に、マーケル・フルツ、フランツ・バグナー、ウェンデル・カーターJr.にコール・アンソニー、ジェイレン・サッグスと20代前半のタレントが揃うチームは、長きに渡る再建が終わりに近付いているという、期待を抱かせるシーズンを送った。

マジックの選手としてルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのはバンケロで3人目。最初の1人が1993年に受賞したシャキール・オニールだ。バンケロは、受賞が発表された『TNT』の番組でMCを務めるシャックから「受賞は狙っていた?」と質問され、シャックに続いて2001年に受賞したマイク・ミラーの名前を挙げてこう答えている。

「僕のエージェントであるミラーから、指名を受けた時点で『ルーキー・オブ・ザ・イヤーを取れるか?』と言われていたんだ。だからルーキー・オブ・ザ・イヤーはずっと僕の目標だった」

それでも、NBAのルーキーシーズンが順風満帆だったわけではない。「シーズン途中には苦しい時期があった。アップダウンが激しくてチームが勝てず、フラストレーションを溜め込む時期が1カ月ぐらいあった。自分自身と向き合い、コーチともたくさん話をして、どうすればもっと上手くプレーできるか模索した。その時期は大変だったけど、とにかく自分への信頼を失わずに練習に没頭した。そのおかげでシーズンの最後を良い形で終えられたと思う」

「少し注目されるようになったけど、これを糧にもっと頑張るつもりだ」とバンケロは言う。「個人的にはオフェンスでもディフェンスでももっと向上させたい。これだけの試合数をこなすのは初めてだったから、ベストコンディションをいつも保てるよう努力していくよ。ウチには成功を収められるだけのタレントが揃っている。大事なのは、言葉を実行に移すことだ」

ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票では彼が圧倒的な1位で、サンダーのジェイレン・ウィリアムズ、ジャズのウォーカー・ケスラー、ペイサーズのベネディクト・マサリンが続いた。