残留争いの最重要カードとなる新潟vs富山、お互いのスコアラーは奮起できるか

Bリーグ

ファイティングイーグルス名古屋(21勝33敗/西6位)vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(38勝16敗/西4位)
前節のFE名古屋は、琉球ゴールデンキングスにリードを奪う時間帯を作りながらも逆転負けを喫した。強敵のアルバルク東京に勝利したように、決してチーム状況が悪いわけではないが、安定感をやや欠いている。ディフェンスの強化は図れているため、オフェンスのステップアップが望まれる。トランジションを好む名古屋Dに対しても、やはり速い展開を生かせるかがポイントとなる。3月の対戦では最終クォーターに逆転されて敗れているので、『名古屋ダービー』を勝って終えたい。

前節の島根戦に敗れ地区4位に後退してしまった名古屋D。しかし、広島ドラゴンフライズとのゲーム差はわずかに1のため、ここから仕切り直していきたい。徐々に戦力が戻りつつあるが、前節に張本天傑が再び負傷してしまい不安が残る。しかし、誰が出てもクオリティが落ちないチームディフェンスは強力で、今節もFE名古屋のフィールドゴール成功率を下げられるかに注目。FE名古屋がオン・ザ・コート3を起用する時間帯での日本人選手のディフェンスが鍵となりそうだ。

京都ハンナリーズ(20勝34敗/西7位)vs島根スサノオマジック(44勝10敗/西1位)
前節の京都は大阪エヴェッサに離される場面もあったが、しぶとく得点を重ねて粘り勝ちを収めた。久保田義章を起点に外国籍3選手が2桁得点と、バランス良くオフェンスを展開。今節のポイントはディフェンスで、特に島根の3ポイントシュートをどこまで抑えられるか。ピック&ロールから簡単に崩されないように全員で連動し、島根の動きを封じていきたいところ。前節に13得点と活躍し、今シーズンは島根にも所属したエペ・ウドゥの奮起に期待したい。

前節は安藤誓哉がキャリアハイの得点を挙げる活躍もあり、名古屋Dに勝利した島根。これで地区優勝マジックが6となったが、琉球とのゲーム差は1のため予断を許さない状況だ。ニカ・ウィリアムスが欠場したことも影響し、名古屋Dに21本ものオフェンスリバウンドを許したインサイドの修正が急務となる。特にシェック・ディアロのリバウンドには全員が警戒して臨みたい。ウィリアムスに代わり先発を務め、攻守に渡りチームを支えている谷口大智の活躍は今節も不可欠だ。

大阪エヴェッサ(24勝30敗/西5位)vs滋賀レイクス(13勝41敗/西8位)
前節は追い上げを見せたものの、京都に惜敗した大阪。高確率でフィールドゴールを成功させたが、それ以上の確率で京都に決められてしまったため、ディフェンスへの意識を大事にしたい。特にピック&ロールに対して簡単にペイントへの侵入を許していることが多く、ヘルプやローテーションを今一度徹底していきたいところ。特にトランジションで果敢にアタックを狙う滋賀を足止めするようなディフェンスができるかが鍵となる。ここのところチームにフィットしてきて活躍を見せる飯尾文哉にも注目だ。

残留争いの中にいる滋賀は、前節に広島ドラゴンフライズに敗れた。ケルヴィン・マーティンとイヴァン・ブバが欠場となる厳しい状況で序盤からリードを奪われたが、最終クォーターに日本人選手のみで猛追を見せたことは明るい材料に。足を使った激しいディフェンスからトランジションで得点を狙う姿は、今シーズンの滋賀らしい猛攻だった。敗れはしたものの、外国籍選手に頼らずとも競争力があることを証明し、結果にこだわった戦いを今節は見せてくれるはずだ。

新潟アルビレックスBB(9勝45敗/中8位)vs富山グラウジーズ(12勝42敗/中7位)
前節の新潟は、横浜ビー・コルセアーズにリードしながらも終盤に逆転され惜敗した。仮に今節で連敗するとB2降格が決定するので、ホームで絶対に負けられない。ここにきてロスコ・アレンが3試合連続で20得点とエースの意地を見せており、他の選手も続きたいところ。富山と同様にオフェンス偏重なきらいもあるため、ディフェンスでいかに踏ん張れるかが勝負の鍵となるだろう。特にペイント内やリバウンドをいかに制圧できるかで展開は大きく変わる。

残留のためにも滋賀を追い越したい富山だが、前節は三遠ネオフェニックスに敗れた。しかし、ここまでチームをコントロールしている喜志永修斗がキャリアハイの得点を挙げるなど好材料もあった。外国籍選手が得点源となるが、前節のように2桁得点を記録する日本人選手の登場に期待したい。小野龍猛が起点となる展開が成功しており、今節もリズム良く得点を重ねていけるか注目だ。残留を勝ち取るためにも、今節にかける気持ちをコート上で表現して欲しい。

琉球ゴールデンキングス(43勝11敗/西2位)vsサンロッカーズ渋谷(25勝29敗/中4位)
前節の琉球はFE名古屋にリードを許しながらも、終盤に逆転する勝負強さを見せて6連勝を飾った。地区優勝のためにも、ホームで連勝を続けたい。一時期多かったターンオーバーもここのところ抑えられており、逆に相手のミスを誘発し得点に繋ぐことができている。しかし、SR渋谷はハードにプレッシャーをかけてくるチームのため、警戒してオフェンスを組み立てていきたい。試投数が増えている3ポイントシュートの確率にも注目だ。

前節は、最終クォーターで信州ブレイブウォリアーズの猛攻を抑えられずに逆転負けを喫し、チャンピオンシップの道が途絶えたSR渋谷。ケビン・ジョーンズの欠場も響き、全体的にオフェンスの停滞が目立ってしまった。しかし、ディフェンスでは良い場面もあったため、今節も継続していきたい。琉球相手には、いかにディフェンスを攻略できるかがポイントとなる。少々タフショットになっても決め切れる選手が多いため、積極的にアタックを仕掛けて揺さぶっていきたい。

川崎ブレイブサンダース(37勝17敗/中1位)vs三遠ネオフェニックス(21勝33敗/中6位)
前節はシーホース三河につけ入る隙を与えず完勝し、7連勝を飾った川崎。地区優勝まであと1勝と迫っているため、今節のホームで優勝を決めたいところ。前節は篠山竜青が約1カ月ぶりに2桁得点と明るい話題も出ており、チャンピオンシップに向けて各々がステップアップできるか注目だ。三遠とは開幕節以来の対戦となるが、チーム状況が異なっているため気を引き締めて臨みたい。ここのところ三遠はオフェンス力の復調が目覚ましく、ディフェンスが勝敗のカギを握りそうだ。

前節は富山に100点ゲームで勝利した三遠。ともにキャリアハイとなるアイゼイア・ヒックスの得点や山内盛久のアシストなど、オフェンスが爆発して好材料も多かった。しかし、特定の選手に得点が偏っているため、川崎のディフェンスを翻弄するためにも全員が積極的にオフェンスへ参加したいところ。ディフェンス面では、ニック・ファジーカス対策は不可欠。ダブルチームに行った際に、フリーになる選手に対してどれだけローテーションで守れるか注目したい。