「もっと高い目的を持ってプレーしている。僕たちはそれを成し遂げられるチーム」

キングスが現地29日、アウェーでトレイルブレイザーズと対戦。すでにポストシーズン行きの望みがなくなったこともあり、主力の大半が欠場した相手に120-80と圧勝した。この結果、キングスは2006年以来となるプレーオフ出場を確定させた。

この試合、ブレイザーズはデイミアン・リラード、ジェレミー・グラント、アンファニー・サイモンズ、ユスフ・ヌルキッチとコアメンバーが揃って欠場。しかし、前半はブレイザーズの若手選手たちの奮闘に苦しめられ、50-46と互角の展開でハーフタイムを迎える。

だが、第3クォーターに入ると、キングスは地力の違いを見せつける。ディアロン・フォックスを中心にバランス良く得点を重ねると、守備の強度を上げ相手のフィールドゴールを23本中7本成功に抑え、33-18のビッグクォーターで一気に突き放す。これで流れを引き寄せたキングスは、第4クォーターも攻守で圧倒し、楽々と逃げ切っている。また、ルーキーのキーガン・マレーがシーズン188本目の3ポイントシュートを決め、2017-18シーズンにドノバン・ミッチェル(当時ジャズ)が樹立した新人のシーズン最多3ポイントシュート成功記録を更新している。

チームの顔で2017年のプロ入りからキングス一筋と、現在のロスターで最長の在籍年数を誇るフォックスは「ホッとしたような感じだ」と、16年の間続いていた負の歴史に終止符を打った率直な心境を語る。

「これで人々は、(プレーオフ連続不出場のことを)言うことができない。この話題はもう終わったんだ。ただ、16年は長い。終わりにすることができて素晴らしい気分だよ」

キングスにとって、プレーオフへの切符をつかんだことは大きな意味がある。ただ、自分たちの目指すゴールに向けた過程に過ぎないとフォックスは強調する。「もっと高い目的を持ってプレーしている。僕たちはそれを成し遂げられるチームで、もっと成長できることを分かっている」

そして、プレーオフの経験豊富なマイク・ブラウンヘッドコーチは、チームは大舞台を経験することでより進化できると続ける。「今シーズン、ここまでのすべての経験がポストシーズンに役立つと思う。ただ、プレーオフではこれまでと別の次元の経験をすることになる。そして次のラウンドに行くことで、さらにもう1段階、上のレベルの経験が得られるんだ」

フォックスを中心とした成長過程の若手が揃うチームは、まだまだ多くの伸び代を持っている。だからこそ、ポストシーズンでさらなる大化けの可能性があり、それができれば一気にファイナルまで到達できるはずだ。