ゴール下で圧倒したロングはどちらもゲームハイの25得点14リバウンドをマーク
3月26日、アルバルク東京とレバンガ北海道の第2戦が行われた。昨日の第1戦までホーム19連勝と無類の強さを見せていたA東京に対し、25得点14リバウンドを記録したショーン・ロングを中心にオフェンスリバウンドから流れを引き寄せた北海道が73-70で勝利した。
A東京は、第1クォーターの序盤こそ2度のオフェンスファウルなどでリズムを作れずビハインドを背負ったが、セバスチャン・サイズのオフェンスリバウンドからのバスケット・カウントを機にインサイドから少しずつ流れを引き寄せる。そして、2点ビハインドで迎えたラストプレーで安藤周人の3ポイントシュートが決まり、10-0と走ったA東京が15-14とリードして最初のクォーターを終える。
北海道はリードを許したもののロングのインサイドプレーは強力で、第2クォーターもゴール下から得点を量産。また、ブロック・モータムが内外バランス良く得点し、残り7分半で7点のリードを得る。相手のオフェンスリバウンドから失点を許すも、第1戦で30得点を許したジャスティン・コブスに対しては、橋本竜馬、中野司らがプレータイムをシェアしながらプレッシャーを与え、イージーシュートを許さない。2点リードで迎えたクォーター終盤にセカンドチャンスから中野の3ポイントシュートも飛び出して、北海道が3点差をつけて試合を折り返した。
第3クォーター、ここまで思うように得点を取れていなかったコブスが、ピック&ロールから得意のミドルシュートを沈めてビハインドを縮めると、開始3分強に安藤がキャッチ&シュートで3ポイントシュートを沈めてリードを奪う。その後は、北海道も3ポイントシュートを決め返す一進一退の攻防が続き、A東京が55-56と迫って最終クォーターへ突入した。
北海道が1点リードで迎えた第4クォーターのオフィシャルタイムアウト以降は、再びロングがゴール下のぶつかり合いを制して得点すると、松下裕汰の3ポイントシュートも飛び出してA東京を突き放す。しかし、調子を取り戻したコブスにファウルを犯してしまいフリースローで少しずつ迫られる。北海道が1点リードで迎えた残り1分、サムソン・フローリングがリングへアタックしダンクを狙うも、ペイントエリアで待ち構えていたサイズの強烈なブロックに阻まれてしまう。それでもそのルーズボールがロングの手元にこぼれ、そのままゴール下から得点に成功する。その後は、ボールをコントロールする橋本がファウルを誘ってフリースローでリードを拡大。残り14秒にコブスに3ポイントシュートを沈められるも、リードを守り切り勝利を手にした。
北海道の小野寺龍太郎ヘッドコーチ代行は、前日の課題を生かして、得点源であるコブスの攻撃を何度も防いだディフェンスをこう評価する。「今日の試合は、安藤選手やコブス選手のピック&ロールに対するディフェンスや各マッチアップの強度と精度を求めました。非常に遂行レベル高く戦ってくれたと思います。このような会場で勝利できたのはチームにとって自信になりました。ファンの皆さんと頑張ってくれた選手に感謝しています」
残り40秒にビハインドを広げられた後、同点を狙った3ポイントシュートを打つも決め切ることができなかった安藤は、こう振り返った。「負けた要因は出だしを緩い感覚で入ってしまったことです。最後も3ポイントシュートを託されて、決めないといけないシチュエーションで外してしまいました。ですが、チャンピオンシップまでの1カ月で今日と同じようなゲームがあると思うので、次は決めてチームを勝たせたいなと思いました。個人として、経験となるものが多かったです」