トーリアン・プリンス

2試合前は戦犯となる痛恨のターンオーバーを犯すも、汚名返上の大暴れに

ティンバーウルブズは現地20日、アウェーでニックスと対戦した。ジュリアス・ランドルに57得点を許したが、トーリアン・プリンスが放った8本すべての3ポイントシュートを成功させる35得点の大暴れを見せ、140-134の壮絶なハイスコアリングゲームを制した。

第1クォーター、ウルブズはこのクォーターだけで11得点を挙げたルディ・ゴベアを筆頭にチーム全体でフィールドゴール22本中16本成功と、驚異的な確率でシュートを沈め42-32と先手を取る。第2クォーターに入ってもオフェンスが好調なウルブズは79-70とリードを維持して試合を折り返した。しかし、第3クォーターに入るとシュート確率が落ちてきたウルブズに対し、ニックスはランドルがこのクォーターのだけで26得点と圧巻のパフォーマンスを見せる。この結果、ウルブズのリードはわずか1点と、互角の展開で第4クォーターに突入した。

残り2分半でウルブズの129-131と一進一退の攻防が続くが、ここからウルブズはマイク・コンリーが3ポイントシュートのファウルを獲得。ここでフリースローを3本しっかり決めると、さらにプリンスの3ポイントシュートなど怒涛の8連続得点で抜け出す。そして3点リードの残り10秒、コンリーのアシストを受け、プリンスが勝利を決めるレイアップを沈めて激闘に終止符を打った。

勝利の立役者となったプリンスだが、ダブルオーバータイムで敗れた現地17日のブルズ戦では、2点リードで迎えた最初のオーバータイム残り15秒に、同点にされる原因となった致命的なターンオーバーを献上していた。

「自分自身に腹が立った。ここ数年、あんなミスをしたことはなかった。ただ、誰にでもこういうことは起こり得るものさ。そして、自分がこのミスを挽回できることは分かっていた。それがいつになるかは分からなかったけど、タイミングは完璧だったね」

このように語るプリンスは、早くも汚名返上ができたことを「真面目に言って、まるで映画のようだった」と振り返る。「みんなが僕に『どんな気持ちか?』って聞いてきた。正直に言って、ぼんやりとした感覚だった。ただハードにプレーし、毎日取り組んでいることをやるだけだった」

ウルブズはこの試合の前まで3連敗中で、さらに得点源のアンソニー・エドワーズが負傷で戦線離脱と、チームはプレーイン・トーナメントの圏外であるカンファレンス11位へと転落する大きな危機に陥っていた。それだけに、エドワーズ不在の中でも強豪のニックス相手にアウェーゲームで勝利できたことはチームに大きな勢いをもたらすはずだ。