デイモン・スタウダマイヤー

パシフィック大のヘッドコーチ就任時は結果を残せず

セルティックスのアシスタントコーチを務めるデイモン・スタウダマイヤーが来シーズンからNCAA1部の古豪、ジョージア工科大のヘッドコーチに就任することが決定した。

49歳のスタウダマイヤーは、1995年ドラフト全体7位でこの年に誕生したラプターズに加入し、一年目から中心選手として活躍。1997年に地元ポートランドのトレイルブレイザーズに移籍すると、主力選手として6度のプレーオフ出場に貢献する。その後、グリズリーズ、スパーズを経て2007-08年シーズン終了後に引退したが、2000年代を代表する司令塔の1人としてNBAに確かな爪痕を残した。

引退後は指導者へと転身し、グリズリーズやメンフィス大でアシスタントコーチを務めた後、2016年からNCAA1部パシフィック大のヘッドコーチに就任した。しかし、5シーズンで勝ち越しはわずか一度のみ、通算71勝77敗と結果を残すことができなかった。そして昨シーズンからセルティックスのコーチングスタッフに加入し、チームの躍進に寄与していた。

ジョージア工科大は、全米屈指のカンファレンスACCに所属し、ファイナル4に通算2度出場を誇る強豪校だ。ちなみに信州ブレイブウォリアーズのアンソニー・マクヘンリー、シーホース三河のシェーファー・アヴィ幸樹の出身校であり、マクヘンリーは前回ファイナル4に出場した2003-04年チームの一員だった。

2011年以降のNCAAトーナメント出場は2021年の1度のみで、今シーズンも15勝18敗と低迷している。それでも、スタウダマイヤーが前回指揮を執ったパシフィック大に比べると明らかに格上で、彼にとっては大きなステップアップとなる。近年、ジョージア工科大が低迷している一因として、選手に求める学力の基準が他のチームと比べても高いことが挙げられている。文武両道を重視することでリクルーティングの不利もある中、スタウダマイヤーがセルティックスでの経験を生かし、どんなチーム作りをするのかは興味深い。