協力=KICKS8 BASKETBALL

NBAのシューティングコーチとして活躍するデイビッド・ナースが11月に来日し、シューティングに特化したクリニックを実施した。数回に分け、小学生から高校生までのプレーヤー約250名とコーチ約150名が受講したクリニックの内容を『バスケット・カウント』に掲載する。

すべてのプレーにおいて基本となるシュートの技術、そのベースとなる部分を学ぶことは、まだプレーを始めて日が浅いミニバス世代から、大人のプレーヤーの再確認まで有用となるはず。毎日のシューティングの手助けになれば幸いだ。

【基本】パーフェクトショットを作る『7つのステップ』

基礎となるシュートのフォームを正しく学び、自分のものにすることが重要。間違ったフォームでどれだけ練習しても上達しないので、基本の形を繰り返すことで身体に覚え込ませよう。

1.FEET
足は肩幅に広げる。

2.Shooting Foot
シューティングフット(シュートを打つ手側の足)はやや内側に向ける。背筋を伸ばし、リングに対して正対する。

3.SHOOTING HAND
シューティングハンドとは、シュートを打つ手のこと。人差し指と中指の間で、ボールの中心を挟む。最適にボールをコントロールするためには、人差し指が最後にボールから離れるよう意識すること。

4.GUIDE HAND
ガイドハンド(シュートを打たない側の手)はボールの真横に置き、両手の親指で「T」の文字を作る。

5.READY
シューティングポケット(腰の位置)にボールを持っていき、シューティングハンドの手首をやや上へ返す。この時、手のひらはボールから軽く浮かし、親指と人差し指の間から向こう側が見える隙間を作る。

6.ELBOW
シューティングポケットからボールを上げていき、肘を「L字」に曲げながら身体の横でしっかりと、シューティングフットの真上で構える。

7.FOLLOW THROUGH
腕を伸ばして一番高い位置でボールをリリースする。足首とひざを使って柔らかく跳び、肘を伸ばし手首をスナップさせてボールに力を伝え、つま先から着地する。

【応用1】キャッチ&シュート(ブーストステップ)

パスを受け取ってすぐにジャンプシュートを放つのがキャッチ&シュート。
ボールが空中にある時点で左足で小さくステップを踏み(ブーストステップ)、ボールを受けた時には右足も素早く踏み込んでシュートを放つ。ステップからシュートを狙う時は常に体勢を低くして、手もキャッチからシュートが素早くできるように準備しておくこと。
ブーストステップによる踏み込みは、ジャンプシュートに必要な爆発力を足に与えてくれる。このブーストステップによって、コート上のどの距離からでも同じフォームでシュートを放つことができ、シュートレンジも大きく伸ばすことができる。
ブーストステップの際に大きなジャンプストップをすると勢いを殺してしまう。素早くなめらかに、ワン(ブーストステップ)、ツー(踏み込んでシュート)、フォロースルー、というタイミングで踏む。

また、シュートの後の着地も重要。『5と1/4』を常に意識しよう。シュートを打った位置から5インチ(12.7cm)先で着地する。またシュートの差に身体を1/4回転させ、シューティングハンド側の肩をリングに向ける。身体を回すことでシュートを確実に真っすぐ飛ばすことができる。
さらに、ボールキャッチの際にボールを『鳴らす』ことも意識しよう。なめらかにジャンプシュートを放つためのリズムを生み出してくれる。

【応用2】スクエア・アップとフレアカット

スクエア・アップとは、パスを受ける動きの中でゴールに対して正対する動き。相手ディフェンスに対応される前にシュートを放つためにも、素早いスクエア・アップが求められる。
常にリングに対して内側の足からスクエア・アップすること。また、最も素早くスクエア・アップするには、パスを受けるために空中にいる間に腰を回すこと。これにより、ボールキャッチと同時にバランスを取ってリングに正対することができる。
カールカット(スクリーナーを回り込んでリングにアタックするプレー)に対して、フレアカット(スクリーナーを回った後、リングではなく外に逃げてフリーでキャッチ&シュートを狙う動き)をする場合は、スクリーナーを回り込む際の外側の足(トップフット)をしっかりと踏み出して、マーカーにカールカットすると思わせること。

Perfect Shot Japan Tour
主催:KICKS8 BASKETBALL
協力:京都府バスケットボール協会 株式会社オンザコート KAGOバスケットボールスクール HOSバスケットボールスクール
会場協力:京都府山城高等学校 報徳学園高等学校 HOS花園スタジアム
通訳協力:Loop Sports Management