滋賀は前節の連敗ストップを機に、上位の川崎から勝利をつかみ取りたい
川崎ブレイブサンダース(21勝15敗/中1位)vs滋賀レイクス(5勝31敗/西8位)
今節唯一、金曜日と土曜日に開催される本カード。川崎はオールスターウィークエンド以降、2連勝できない状況が続いているため、今節こそ連勝で中断期間を迎えたいところ。直近の4試合で2桁得点を記録している藤井祐眞の復調に加えて、ニック・ファジーカスもここまで平均20.3得点と安定して得点を稼いでいる。ビッグラインナップを生かせるインサイドを強調するためにも、ファジーカスとジョーダン・ヒースの活躍は必須だ。当たり出したら止まらない、滋賀の3ポイントシュートをいかに抑えるかが鍵となるだろう。
前節の三遠ネオフェニックス戦で長かった18連敗を脱し、今シーズン5勝目を挙げた滋賀。ただ降格圏内にいるという事実は依然として変わらず、ここから巻き返しが必要だ。前節から合流したデクアン・ジョーンズが、第2戦で3ポイントシュートを6本中4本沈めて勝利の立役者になったが、やはりシーズン当初から在籍する選手の奮起にも期待したいところ。日本人ビッグマンの川真田紘也が川崎の強力なインサイドアタックをいかに抑えるかにも注目だ。
島根スサノオマジック(29勝7敗/西1位)vsアルバルク東京(30勝6敗/東2位)
勝率リーグ2位の島根と3位A東京の注目の上位対決。6連勝中の島根は爆発的なオフェンス力に加えて、オーバータイムにもつれれたレバンガ北海道との第2戦以外の5試合で80点以下とディフェンス力も向上している。前節からは強靭なフィジカルが武器のリード・トラビスが復帰し、インサイドが強力なA東京を迎えるには万全な状態が整った。ポイントはリバウンド。攻守ともに高いリバウンド力を持つA東京に、いかに対抗できるか。ビッグマンが外に釣り出された時に、他の選手がリバウンドに絡む意識が求められる。
一方のA東京も、破竹の勢いで10連勝中。今節は、昨シーズンのチャンピオンシップで敗れた雪辱を晴らしたい。A東京の肝はなんといってもディフェンスで、この10連勝中に80点以上失点したのはわずか1試合。島根の強力なトランジションオフェンスを食い止めて、ロースコアゲームに持ち込みたいところ。前節の大阪エヴェッサ戦で、ディージェイ・ニュービル対策として先発起用された吉井裕鷹が、ペリン・ビュフォードをいかに気持ち良くプレーさせないかも鍵となりそうだ。
広島ドラゴンフライズ(27勝9敗/西2位)vs群馬クレインサンダーズ(20勝14敗/東3位)
オールスターウィークエンド明けから3勝4敗と、波に乗り切れない広島。自慢のオフェンス力が十分に発揮できていない印象があり、不容易なターンオーバーの修正も急務だろう。ここのところシーズン平均以下の得点が続いているニック・メイヨの復調にも期待したい。3位琉球ゴールデンキングス、4位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズと勝率が並んでいるため、連勝して中断期間を迎えたいところ。精度が高まってきた群馬の3ポイントシュートを警戒しつつ、ディフェンスからリズム良くオフェンスに繋げられるかがポイントだ。
一方の群馬もオールスターウィークエンド以降は4勝3敗と低空飛行中。気がつけば秋田ノーザンハピネッツと宇都宮ブレックスが後ろに迫り、今節の結果次第では順位が入れ替わるため正念場だ。前節に両日2桁得点を挙げたジャスティン・キーナンの復調は、チームにとって明るい材料。外国籍選手相手にも身体を張れる野本建吾を始め、各々が役割を全うできた前節の流れを引き継ぎ、今節もチーム全体で勝利をつかみたい。ここ数試合はシュートが入らない時間帯にディフェンスで我慢できず、リードを許す展開が多いが、広島の強力なオフェンスに耐えて自分たちのリズムを保ちたい。
秋田ノーザンハピネッツ(20勝16敗/東4位)vs仙台89ERS(11勝25敗/東7位)
4連勝中の秋田は、勝率5割以上を保って上位を追いかけている。平均18.7得点のスタントン・キッドと平均10.7リバウンドのスティーブ・ザックは、シーズン後半に入っても好調をキープ。大浦颯太、中山拓哉、古川孝敏ら日替わりで得点を重ねるバックコート陣も好調だ。今節の相手は、ディフェンスでハッスルする仙台。リーグ上位の3ポイントシュート成功率を軸にオフェンスを組み立てていきたい。
得点力不足に苦しめられているものの、相手をロースコアに抑え込んで勝利を挙げている仙台は、今節もディフェンス勝負に持ち込みたい。秋田は、3ポイントシュート成功率は高いが、2ポイントシュート成功率は決して高くない。守るべきポイントを見定めて、効率良くその力を発揮したいところだ。オフェンス面では前節の名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの第2戦でキャリアハイの23得点(うち3ポイントシュート10本中7本)を叩き出した岡田泰希に期待したい。
富山グラウジーズ(7勝29敗/中7位)vsシーホース三河(12勝24敗/中6位)
核となるジョシュア・スミスとブライス・ジョンソンが相次いで離脱した富山は、ノヴァー・ガドソンを補強したものの、勝ち星には恵まれず苦しい状況が続いている。前節の琉球戦では、唯一のインサイドプレーヤーであるファイ・サンバが早々にファウルトラブルになり、琉球のインサイド陣を自由にプレーさせてしまった。今節は、インサイドに得点頭のダバンテ・ガードナーを擁する三河が相手。全員でペイント内のディフェンスやリバウンドに注力できるかが鍵となる。
三河は前節の群馬戦でシズ・オルストンとクインシー・ミラーが揃って欠場。第2戦ではガードナーが2試合で68得点挙げるも、勝利には結び付かなかった。群馬との第2戦はベンチポイントが無得点と、得点の偏りが目立った試合となった。今節は、ガードナーへのディフェンスがさらに集中することが考えられるため、西田優大を筆頭とする他のメンバーやベンチメンバーが効率良く得点したいところだ。
宇都宮ブレックス(19勝17敗/東5位)vsレバンガ北海道(8勝28敗/東8位)
オールスターウィークエンド以降、6勝1敗と好調な宇都宮。今節対戦する北海道は、島根、川崎、A東京といったディフェンス力のあるチーム相手にもハイスコアリングゲームを展開しているので、勝率以上の警戒が必要である。前回対戦した1月18日の試合では、北海道を70失点と抑え込んだ。北海道のトランジションと3ポイントシュートを抑えてスローペースに持ち込めれば勝利は近づいてくる。
前節の直後に佐古賢一ヘッドコーチの退任が発表された北海道。成績不振の責任を取る形で退任となったが、上位の川崎に勝利し、島根を後一歩のところまで追い詰めていたため、今後に期待できる状況ではあった。前回の対戦では、ペイントエリア内での得点が20-40と大きく差をつけられてしまったため、ビッグマンを中心にインサイドアタックを積極的に狙いたい。また、前節の島根戦で功を奏した速い展開のハイスコアリングゲームに持ち込めれば、勝機が見えてくる。