クラッチタイムに差、渡邊もクロージングラインナップで起用されず
ネッツがホームにクリッパーズを迎えた一戦。カイリー・アービングが移籍し、ケビン・デュラントとベン・シモンズ、セス・カリーも欠場と厳しい台所事情となり、キャム・トーマスがキャリアハイの47得点と孤軍奮闘したが、終盤にミスが続き116-124で敗れた。
渡邊雄太は第1クォーター中盤からコートに立ったが、なかなかオフェンスに絡めず、前半はフィールドゴールのアテンプトがゼロに終わった。また、ディフェンスではクリッパーズのベンチの得点源であるパウエルのマークにつくも、巧みなオフェンススキルに翻弄されてストップできず、違いを生み出せなかった。
3点ビハインドの第3クォーター中盤に再び出番が訪れると、今度は守備範囲の広さを披露し特にディフェンス面で貢献していく。自身のマークマンを視野に入れつつも、ドライブ突破を許した瞬間にヘルプに寄り、ポジショニングとシュートコンテストで失点を防ぐ。ディフェンスが機能したことでリズムが良くなり、ネッツは連続で速攻を成功させて互角の展開に持ち込んでいった。第3クォーター終盤、渡邊はトランジションからのミドルシュート、右45度から3ポイントシュートを放ったが決め切れず、無得点のまま最終クォーターを迎えることに。
渡邊はその後もスムーズなディフェンスの受け渡しでイビチャ・ズバッツのミスマッチを解消し、ターンオーバーを誘発するなど安定したディフェンスで存在感を発揮し、トランジションへ繋げる役割を果たす。さらにオフェンスでも2本のエクストラパスでトーマス、エドモンド・サムナーの3ポイントシュートをアシストし、14-0のランを生み出すきっかけを作った。
残り6分で3ポゼッションのリードを奪ったネッツだったが、約2分間で0-9のランを浴びて逆転を許し、渡邊も交代を告げられた。その後も互いにランを繰り出す主導権の奪い合いとなったが、ターンオーバーからカワイ・レナードに3ポイントシュートを許したように、ネッツはターンオーバーからの失点が続いて失速、残り42秒にワンマン速攻を浴び3ポゼッション差とされて勝負アリとなった。
ディフェンス面で一定の結果を残した渡邊はベンチメンバーで最長となる21分のプレータイムを得て3アシスト3リバウンドを記録したが、フィールドゴール試投数はわずか2本に終わり、今シーズン4度目の無得点で試合を終えた。