「セカンドチャンスポイントを与え過ぎました」
アルバルク東京vs大阪エヴェッサの第2戦。A東京はアレックス・カークが欠場し、大阪のタイトなディフェンスに苦しめられたものの、ライアン・ロシターとセバスチャン・サイズの2人で15本ものオフェンスリバウンドを奪い、セカンドチャンスポイントで21-2と圧倒したことでロースコアゲームを制した。
先手を取ったのはアウェーの大阪。鈴木達也がペイントアタックからパスをよく散らし、ショーン・オマラがインサイドでしっかりと得点を重ねていく。守っては、A東京を彷彿とさせるボールマンへの激しいプレッシャーでノーマークを作らせず、3ポイントシュートを0本に封じた。木下誠がスティールを奪い、速攻を防ごうとした小酒部泰暉のアンスポーツマン・ライク・ファウルを誘発するなど、終始ペースを握って20-14と先行した。
その後、6点差のままオフィシャルタイムアウトを迎えたように拮抗したが、大阪は完全にディフェンスを崩しても最後のフィニッシュが決まらず、オフェンス優位な状況を作っても3秒バイオレーションやトラベリングでポゼッションを渡してしまい失速していく。一方のA東京はフリーを作れずに苦しんでいたが、セバスチャン・サイズが4本のオフェンスリバウンドを奪い、前半だけで12得点を挙げるなど個の力で打開。こうして、ギリギリのところで食らいついていったA東京はラストオフェンスで小酒部が値千金の3ポイントシュートを沈め、33-32と逆転して前半を終えた。
後半に入っても拮抗した展開は続き、ライアン・ロシターの3点プレーで締めたA東京が50-48とわずかにリードして最終クォーターへ。ともに強度の高いディフェンスが目立つロースコアゲームとなる中、最終的にオフェンスリバウンドが勝負を分けることになった。大阪のマティアス・フィッシャーヘッドコーチもこのように試合を総括した。
「シューティングの確率はほとんどウチが上回って、アシスト数も2本多いです。ただ、セカンドチャンスポイントを与え過ぎました。シンプルにボックスアウトができていない部分が多かったです。強度の高いディフェンスで相手のシステムを壊して、ポゼッションを止めた後にフィジカルを強くすることを忘れてしまった。18本のオフェンスリバウンドから21点のセカンドチャンスポイントに繋がり、これが敗因になりました」
A東京の2点リードで迎えた残り5分半、サイスが2度のオフェンスリバウンドをもぎ取って繋ぎ、ロシターがアイラ・ブラウンのファウルを受けつつゴール下で得点。アイラにとって個人4つ目のファウル、サードチャンスでの得点という意味でも大きな3点プレーだった。さらにロシターはスティールでポゼッションをもたらし、安藤周人の3ポイントシュートのこぼれ球をまたしても奪い、この試合最大となる3ポゼッションのリードをもたらすセカンドチャンスポイントを挙げた。そして残り2分、その後もオフェンスリバウンドを量産したロシターのアシストから安藤がこの日最初の3ポイントシュートを沈めて勝負アリ。インサイドの攻防を制したA東京が最終スコア68-61で勝利し、連勝を10に伸ばした。