「このチームで頑張って課題を乗り越えるという覚悟がある」
ヒートは29勝23敗で東カンファレンス6位に位置している。ここまで主力にケガ人が多く、ジミー・バトラーが15試合、タイラー・ヒーローが12試合を欠場していて、なかなかベストのラインナップを組むことができなかったが、彼らに無理をさせず昨年を18勝17敗で乗り切り、今年に入って貯金を6にまで伸ばしたのだから、堅調な戦いぶりと言える。
ヒートはバトラーが加入した2019-20シーズンにNBAファイナルまで進み、その後も優勝を狙えるチームであり続けているが、目標であるNBA制覇には手が届いていない。それでもバトラーはチームの現状を楽観的に見ている。
『UPROXX』の取材に応じたバトラーは「物事が上手くいかない時にも僕らはバラバラにならなかった。むしろチームとしての団結力が増したように思う。この先もそうでなくちゃいけない」と語る。
「僕たちは優勝できると信じている。自分たちがこのリーグでどの位置にいるか理解していて、それぞれ自分の役割をわきまえている。その力を最大限に発揮するには外部の雑音に惑わされないのが大事で、それができているから結果が出ているんだと思う。今のウチはすごく良い時期にあるよ」
チームの核となるバトラー、ヒーロー、そしてバム・アデバヨは、少なくとも2024-25シーズンまでは契約があり、今シーズンを含めてあと3シーズンはこの体制で優勝を狙うことができる。長期契約は慢心や油断を招くこともあるが、バトラーはストイックに勝つことに集中できる選手で、ヒーローとアデバヨも時に苛烈なその思いに同調できる。
「2人とも毎年成長してきたし、それが今後も続くだろう」とバトラーは言う。「そしていつしか、みんなで一緒に優勝するんだ。タイラーもバムもどこにも行くつもりはなく、このチームで頑張って課題を乗り越えるという覚悟があるんだ」
チーム状態が良い今、優勝の確率をさらに上げるために、2月9日のトレードデッドラインまでにヒートは補強に動く可能性が高い。
ヒートはシーズン途中の補強に積極的なチームだ。2020年には3チーム間トレードでジェイ・クラウダーを獲得。この年のオフにはフリーエージェントでヒートを離れたが、短期間ではあるがクラウダーの存在はNBAファイナル進出の大きな後押しとなった。
その彼はサンズと衝突し今シーズンはチームに帯同していない。補強ポイントのパワーフォワードを実績あるクラウダーで埋められればベストと言える。他にはジャズのジャレッド・バンダービルト、ホークスのジョン・コリンズが補強ターゲットとして名前が挙がっている。
ヒートがレブロン・ジェームズを擁して最後に優勝したのは2013年のこと。10年ぶりの優勝を手繰り寄せようとするヒートの動きに注目だ。