残り43秒にニュービルが3ポイントシュートを決めて、シーソーゲームに幕

秋田ノーザンハピネッツと大阪エヴェッサの第2戦は、大阪のマティアス・フィッシャーヘッドコーチが「すごく面白い試合でファンの皆さんも楽しんでもらえたと思います」と話すように、最後まで一進一退の攻防を繰り返す大激戦となった。第4クォーターまで1ポゼッションを争う中、終始相手に的を絞らせないオフェンスで得点し続けた大阪が83-79で勝利し、今シーズンの戦績を15勝17敗とした。

ポイントガードの鈴木達也を中心にテンポの早いオフェンスを仕掛ける大阪に面を食らい試合開始早々に9点のビハインドを背負った秋田は、中山拓哉のワンマン速攻で反撃に出ると、昨日の第1戦にシーズンハイの26得点を記録した古川孝敏のコーナースリーで続いてビハインドを縮める。また、スタントン・キッドのトランジションスリーなど大阪と同じくハイペースなバスケを展開し、残り3分に11-0のランを成功させて逆転。途中出場の長谷川暢の速攻も飛び出して、28-21とリードして第1クォーターを終える。

第2クォーター、ビハインドを背負う大阪は、第1クォーターに得意のインサイドプレーから8得点を挙げたショーン・オマラを起点にペイント内で得点を稼ぐ。また、素早いプッシュを続けていた鈴木がアンダーで守る秋田に対して3ポイントシュートを沈め、同点でオフィシャルタイムアウトを迎える。その後は、オマラとカイル・ハントのハイ&ロープレーで逆転に成功すると、ディフェンスでは2-3のゾーンを仕掛けて秋田にタフショットを打たせる。残り30秒には、ディージェイ・ニュービルがコーナースリーを成功させるなど、内外で得点を奪った大阪が2点リードで試合を折り返した。

第3クォーターに入ると、お互いに3ポイントシュートを決め合う一歩も譲らない展開に。秋田は残り4分にオマラのディフェンスに奮闘していたザックが4つ目のファウルをコールされて劣勢となるも、好調の長谷川が3本目の3ポイントシュートを沈めて大阪にリードを許さず同点で最終クォーターへ突入する。

第4クォーターに入っても1ポゼッション差を争う展開が続いたが、残り2分に試合が動く。これまでと同様に早い仕掛けを狙ってリングへ走ったオマラに対し、出遅れたザックが倒れ込むようにファウルをしてしまい5つ目のファウルで退場に。大阪はシュートが外れるもオマラがセカンドチャンスをモノにしてファウルを誘発させるなどインサイドで優位に立つと、残り40秒にニュービルがインサイドに収縮したディフェンスの外から3ポイントシュートを決めて3点のリードを得る。その後は、アドバンテージを得たインサイドからリバウンドを取ったことで得点機会を与えず、4点差で勝利した。

最後まで勝負が分からない好ゲームを制した大阪のフィッシャーヘッドコーチは次のように勝因を話した。「今までやってきたことが出た試合だったと思います。大事な局面の中、どう動くのか共通理解を持って最後の最後までプレーしたことで、最後の3ポイントシュートを決めることができました。遂行力とチーム力が接戦では大事になると思っています」