一進一退の展開に千葉Jの指揮官も「ジェットコースターのような試合でした」
1月18日、千葉ジェッツと茨城ロボッツが今シーズン3度目となる一戦に挑んだ。「ジェットコースターのような試合でした」と千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチが振り返るように、第3クォーターまで千葉Jが突き放せば茨城も追いかける好ゲームが繰り広げられたが、試合を通してインサイドの攻防で上回った千葉Jが100-91で勝利し、連勝を12に伸ばした。
原修太が鋭いドライブからジョン・ムーニーのダンクをアシストして始まった第1クォーターは、お互いに得点を入れ合う一進一退の攻防に。千葉Jはこのクォーターだけで9得点を許したようにチェハーレス・タプスコットに手を焼いた。それでも、中盤からマークについた佐藤卓磨が自由を与えない粘りのディフェンスを披露し、6得点を挙げたヴィック・ローを含む4選手が4得点を以上を挙げるバランスアタックで23-19とわずかにリードした。
第2クォーター、リードを広げたい千葉Jは第1クォーターに続いてローがドライブからの得点に成功すると、茨城のビッグマン同士のピック&ロールに対して距離を詰めることでミスを誘発させるなど攻守で活躍。ムーニーがリバウンドからのセカンドチャンスを挙げ、アウトサイドシュートも高確率で決めたことで、開始6分半で11点のリードを奪った。
だが、ここから茨城が反撃する。タプスコットは粘りのディフェンスを見せる佐藤に対して高さを強調し、ファウルを誘発する。また、富樫勇樹のピック&ロールに対してはボールプレッシャーを高めることでパスミスを誘発させ、トランジションスリーを決めて1分間で2ポゼッション差まで迫った。さらにトーマス・ケネディがオープンの3ポイントシュートを冷静に沈めると、タプスコットの長距離フローターで締めて、1点差まで迫って試合を折り返した。
第3クォーターの千葉Jは、開始1分にここまで2本の3ポイントシュートを決めていた中村功平にアウトサイドシュートを決められて逆転を許すも、原がすぐさま決め返してリードを奪い返す。また、ギャビン・エドワーズとムーニーの合わせからイージーシュートを生み出すと、ディフェンスではムーニーがシュートブロックに成功して開始3分半で7点のリードを得る。こうしてインサイドから流れを引き寄せると、前半に3ターンオーバーを喫するなど精彩を欠いていた富樫がミドルジャンパーを沈めてリードを拡大。フリーの佐藤に3ポイントシュートを打たせるアシストも見せて調子を取り戻し、リードを8点に広げて最終クォーターへ突入した。
リードする千葉Jは、復調した富樫がプルアップで3ポイントシュートを沈めると、インサイド陣もセカンドチャンスから得点に成功する。茨城も3ポイントシュートで反撃したが、富樫が連続でバスケット・カウントを成功させるなど疲れが見えてきた茨城を猛攻し、オフィシャルタイムアウト時点で12点までリードを広げる。その後は第1クォーターと同様にシュートを決め合う展開が続くも、終始インサイドアタックやトランジションオフェンスを繰り返してペイントエリアから52得点を奪った千葉Jが9点差で勝利した。
リードを得る時間もあったが、保つことができず敗れた茨城のリチャード・グレスマンヘッドコーチは次のように敗因を語った。「僅差まで持ち込むことができましたが、そこからスコアに繋げることが難しかったです。必死さが足らなかった。また、91得点を取れたオフェンスは良かったですが、ディフェンスは相手を楽にプレーをさせてしまいました」
シーズン折り返しとなる30試合目を勝利した千葉Jのパトリックヘッドコーチは、シーズン後半戦の抱負をこのように話す。「今日でちょうどシーズンの半分が終わりましたけど、ここまでになぜ4つ負けたかを考えていきたいです。(勝つための)パターンは良くなっていますが、ケガをした選手の欠場もあって今はチームとしてチャレンジをしています。ここからアウェーの6試合や天皇杯もあるので、今までの成績よりも今からの試合が一番大切になってくると考えていまきます」