ニコラス・クラクストン「各選手がより大きな役割を担う必要がある」

現地8日のヒート戦で右膝を負傷したネッツのケビン・デュラントは、少なくとも約1カ月の欠場が予想されている。昨シーズンも同時期にデュラントが負傷で6週間に渡って離脱したが、その間にネッツは11連敗を含む5勝17敗と一気に失速してしまった。言うまでもなくリーグ随一の支配力を誇るデュラントの穴は大きいが、昨シーズンの二の舞を演じないためにもジャック・ボーンヘッドコーチは、デュラントが不在でもチームが掲げる目標は何も変わらないと強調する。

ヒート戦後初となる公開練習後の取材でボーンは語る。「最も大きなこととして、私はこのチームに言い訳をする機会を与えない。このチームで競争して勝つためにプレーする。それは変わらないんだ」

そしてボーンは、残ったメンバーたちでこの苦境を乗り越えることができると自信を見せる。「みんな強い気持ちを持っている。そして戦っていく力があることを証明した。マイアミとの試合では(第4クォーター途中の)9点差をひっくり返し、ケビン抜きで勝った。これこそ、このグループの力を示している。選手たちは一つになって勝つために戦っていくことを楽しみにしていると思う。このグループがメンタル面、フィジカル面ともに良い状態で今回のチャレンジに臨めることを期待している」

さらに指揮官は誰のプレータイムを増やすにしても、3ポイントシュートを打つ機会を増やしていくといった戦術面の方針も明かしている。

もちろん選手たちも、昨シーズンと同じミスを繰り返さないと気合が入っている。ニコラス・クラクストンは「選手が負傷するのは誰も見たくない。世界最高の選手であるデュラントが離脱したのだから、みんながステップアップしないといけない。僕たちは前にも同じ状況を経験している。各選手がより大きな役割を担う必要がある」と、 チーム全体の底上げが必要と語る。

デュラントが離脱後の初戦は現地12日のセルティックス戦だ。現在、リーグ最高勝率の難敵を相手にどんな戦いを見せることができるのかは、今後の戦いぶりを占う大きな試金石となる。