ゲイリー・ペイトン2世

昨シーズン、持ち味の守備力でウォリアーズのリーグ制覇に貢献も故障の影響で離脱

トレイルブレイザーズがホームでピストンズと対戦。昨シーズンまでピストンズに在籍していたジェレミー・グラントが古巣を相手に36得点を挙げると、チーム全体でもフィールドゴール成功率57.1%と高確率でシュートを沈めるオフェンス爆発により135-106で圧勝した。

ブレイザーズは第1クォーターこそ22-27と出遅れたが、第2クォーターに入るとグラントがこのクォーターだけで12得点を挙げると、デイミアン・リラードも6得点4アシストを記録し、中心選手を軸にうまくボールをシェアする質の高いチームオフェンスを展開。39-25のビッグクォーターを作り出して逆転する。

後半に入ってもブレイザーズの流れは続いた。第3クォーターにはこの日30得点のアンファニー・サイモンズが4本中3本の3ポイントシュートを沈めるなど、11本中7本の長距離砲を炸裂させて40得点を奪い、リードを20点に広げてそのまま逃げ切った。

この試合、ブレイザーズはオフに手術を行った影響で開幕から欠場を続けていた新戦力ゲイリー・ペイトン2世が、待望のチームデビューを果たし、13分27秒の出場で7得点4アシスト2リバウンド1スティールを記録した。30歳のペイトン2世は、昨シーズンに持ち味のディフェンス力でウォリアーズのローテーション入りを果たし、キャリア最高のシーズンを送っるとともにリーグ優勝に貢献した。この活躍によりオフに3年総額2,600万ドル(約34億円)と念願の大型契約を結び、出身校であるオレゴン州立大と同じオレゴン州のブレイザーズに加入している。

ようやく今シーズン初めて公式戦のコートに立ったペイトン2世は、これまでの欠場期間を「フラストレーションが溜まるものだった」と強調した。「みんながプレーするのを見ているだけなのにはうんざりしていた。僕がチームを助けることができる唯一の方法はプレーすることだからね。僕たちにとって今日は素晴らしいゲームだった」

そして、得意とする激しい守備やハッスルプレーでチームに貢献していきたいと語った。「エナジーは伝染し、みんなに活力をもたらす」

ブレイザーズはここまで19勝17敗と、リーグ中位に留まっている。リラードとサイモンズを軸とするバックコート陣はリーグ有数の破壊力を誇るが、ディフェンス面が課題となっているのは間違いない。それだけにペイトン2世には、この試合でもいきなり見せたボールへの執着心やフィジカルなプレーでチーム全体の守備の強度を高める役割に期待したい。