オフェンスリバウンドで23-5と圧倒
12月28日、京都精華学園と札幌山の手がウインターカップ女子の決勝戦で激突。京都精華が4試合で平均47.5失点、札幌山の手が5試合で平均100.2得点と『ほこ×たて』対決の様相を呈したが、高さで上回る京都精華が精度の高いハーフコートオフェンスを貫き、99-81で勝利した。
柴田柑菜の3ポイントシュートで先制した京都精華が序盤からペースをつかむ。イゾジェ・ウチェの高さのアドバンテージを生かしつつ、連動したチームオフェンスを披露。八木悠香がパスカットからフィニッシュまで持ちこみ、堀内桜花が自らのシュートミスをフォローする。開始約5分、ウチェがオフェンスリバウンドからゴール下を決めてリードを2桁に乗せた。
反撃したい札幌山の手はエースの森岡ほのかがディープスリーを含む10得点を挙げるが、ターンオーバーから速攻を許すなど、自分たちのやりたいバスケを相手にされてしまい波に乗れない。高確率で3ポイントシュートを決めたが、ウチェの高さが気になりインサイドでの得点が伸びず、22-36で第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入っても京都精華の流れが続く。ウチェを起点にしながらも、全員がゴールを狙うことで的を絞らせない。また、オフェンスリバウンドに全員が絡むことでポゼッション数で大きく上回った。そして、開始2分、柴田が早くも3本目の3ポイントシュートを沈め、リードを20の大台に乗せた。その後、森岡に内外から得点を許すが、八木がこのクォーターだけで10得点を荒稼ぎしたことで主導権を渡さず、65-41で前半を終えた。
後半に入ると、札幌山の手が盛り返す。前半と同様にセカンドチャンスポイントを取られてしまうが、意気消沈せずに速いリスタートでオフェンスへと切り替える。持ち味であるハイペースバスケを展開したことでリズムが良くなり、森岡を起点としたチームバスケットが徐々に機能し始めた。守備ではゾーンディフェンスで起点を潰し、パスの出しどころを抑えてミスを誘った。こうして、札幌山の手が23-15とこのクォーターを上回った。
それでも、京都精華は慌てなかった。高さのアドバンテージを生かし、ウチェが8連続得点を挙げて、再びリードを20点に乗せる。ウチェへの警戒が強まったところで柴田が3ポイントシュートを射抜き、再び的を絞らせないオフェンスが機能。こうしてオフェンスを立て直した京都精華が20点前後のリードを維持し、そのまま逃げ切った。