「この仕事ができるガードは、おそらくリーグでも数人しかいない」と指揮官も絶賛
現地19日、バックスはアウェーでペリカンズと対戦。エースガードのドリュー・ホリデーが勝負どころでのビッグショットに加え、ザイオン・ウイリアムソンへの激しいディフェンスと攻守に渡って活躍し128-119で勝利を収めた。これで連勝のバックスは今シーズン22勝8敗とし、リーグ最高勝率の座を守っている。
バックスはこの日フィールドゴール成功率70.6%と高確率のシュートで42得点と大暴れしたヤニス・アデトクンボを中心としたオフェンスで得点し、序盤からリードに成功する。第4クォーター残り9分半にパット・カナートンの得点でこの試合最大となる18点のリードを奪い(110-92)このまま逃げ切るかと思われたが、ここからペリカンズの猛反撃を受ける。このクォーターだけで14得点を挙げたCJ・マッカラムの活躍によって残り1分半には3点差にまで肉薄されてしまう。
だが、バックスは直後のオフェンスで指揮官のマイク・ブーデンフォルツァーが「おそらくこの試合で最も大きなシュートだった」と讃える3ポイントシュートをホリデーが沈める。これで相手に傾いた流れを断ち切ったバックスは、残り1分にこの日30得点のブルック・ロペスがホリデーのアシストからダメ押しのレイアップを決めて逃げ切った。
持ち前の勝負強さを発揮し18得点11アシストを記録したホリデーは、守備面でもザイオン対策で大きく貢献。ホリデーがマークにつき、その背後をアデトクンボかロペスがカバーする戦略で、ザイオンをシーズン平均(25.2得点)より低い18得点に抑えた。
198cm129kgでリーグ随一のパワーを誇るザイオンに対し、196cm93kgのホリデーではフィジカル面で大きなミスマッチとなる。その中でもホリデーは、激しいディフェンスでザイオンにプレッシャーをかけ続け、ザイオンは第3クォーターに判定への不満からテクニカルファウルを取られるなど冷静さを欠く場面もあった。
「ザイオンが相手のオフェンスで大きな存在であることは分かっていた。彼が得点できなければ、試合に勝つチャンスが大きくなる。彼を苛立たせることはできたと感じている」
ホリデーはこのように自身のディフェンスを振り返る。そして、ブーデンフォルツァーもホリデーの非凡な守備を評価している。「ドリューは挑戦することが好きで、ザイオンに当たりに行き、少しでもプレッシャーをかけることができていた。この仕事ができるガードは、おそらくリーグでも数人しかいない」
バックスの次戦は現地22日のキャバリアーズ戦、その後もネッツ、セルティックスと同じ東カンファレンスの上位対決が続く。ドノバン・ミッチェル、ケビン・デュラント、ジェイソン・テイタムとそれぞれ相手には絶対的なスコアラーがいる中、どんな対策を取って勝利を目指すのかより楽しみになる今回の戦いぶりだった。