ゲームチェンジャーとなり、最大18点ビハインドを覆す逆転劇の立役者に
ネッツがラプターズのホームに乗り込んだ一戦で渡邊雄太が古巣を相手に見事なパフォーマンスを披露した。
昨シーズンまでプレーし、NBA定着の機会をつかんだこの場所は渡邊にとって特別な場所。それはファンも同じで、第1クォーター残り3分を切った場面でコートに送り出された際には、ラプターズファンから渡邊へ大きな拍手が送られた。そして、早速ドライブからのステップバックミドルを沈めると、時間が経つにつれてパフォーマンスを上げていった。
チームはフレッド・バンブリートに前半だけで25得点を許し、最大で18点のビハインドを背負った。それでも、途中出場の渡邊がバンブリートへのリターンパスを読み切ってスティールからのワンマン速攻を成功させると、コーナースリーも決める活躍を見せ、10点ビハインドまで戻して前半を終えた。
後半に入ると、この試合で6ブロックを記録したニック・クラクストンが2ブロックを固めたようにディフェンスの強度が上がり、反撃を開始。デュラントが9得点、カイリー・アービングが8得点と取るべき選手が得点を重ねれば、渡邊もトランジションからフリースローとゴール下でスコアし、同点に追いついて最終クォーターを迎えた。
そこから一進一退の攻防が終盤まで続いたが、渡邊が大事な場面で違いを作った。同点で迎えた残り3分には、コーナーでボールを受けシュートチェックに跳ぶパスカル・シアカムをかわしてアタックし、2人を引きつけてベン・シモンズのイージーシュートをお膳立て。さらに1点ビハインドで迎えた残り14秒には、アービングのキックアウトから値千金のコーナースリーを沈めて、この終盤で2点のリードをもたらした。その後、スコッティ・バーンズのフリースローで同点に追いつかれたが、アービングがバンブリートとの1on1からゲームウィナーとなるステップバックスリーを沈めて、熱戦に終止符を打った。
渡邊は3本の3ポイントシュートを含むフィールドゴール7本中6本を成功させ17得点3リバウンド1アシスト1スティールを記録。約21分のプレータイムながら17得点と効率良くスコアし、出場時の得失点差はゲームハイとなる+12を叩き出した。古巣を相手に成長した姿を見せた渡邊の活躍で逆転勝利のネッツは5連勝を達成。東カンファレンス3位のキャバリアーズを1ゲーム差で追う4位につけている。