「勝つためのチャンスは自分たちで作り出すしかない」
レイカーズは10日間にわたる遠征を3勝3敗で終え、本拠地のクリプト・ドットコム・アリーナに久々に戻って来た。こうして迎えたセルティックス戦、好調の相手に常にリードを奪われる苦しい展開だったが、第3クォーター途中からレイカーズは突如として今シーズン最高のパフォーマンスを見せ始める。
第3クォーター残り7分で61-81と20点差を付けられていたが、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスのツーメンゲーム、そこにラッセル・ウェストブルックが爆発的なエネルギーで絡むことで猛追し始め、第3クォーター終了時点で82-88まで点差を詰めると、第4クォーター序盤に逆転に成功し、そのままセルティックスを突き放しにかかる。
ウェストブルックはトリプル・ダブルを連発していた時の爆発力を見せ、レブロンもドライブから簡単にシュートに持ち込み、ディフェンスの注意を引き付けるとフリーになったデイビスとのアリウープを完成させた。
第4クォーター残り4分半、レブロンのフリースローで106-93とレイカーズがこの試合最大のリードを奪う。クォーターをまたいで14分半で45-12という圧倒的なパフォーマンス。この時間帯のレイカーズは、間違いなく今シーズンのベストだった。
ところが、レイカーズはこのゲームを勝ちきることができない。エナジー全開で突っ走った反動でガス欠を起こしたが、足が止まるより先にディフェンスの集中が切れて追い上げられ、残り1分を切って全く抵抗なくマーカス・スマートの3ポイントシュートを許し、110-108と1ポゼッション差に迫られる。
それでも残り28秒でデイビスがフリースローをもぎ取り、辛くも逃げ切ったかに見えたが、デイビスがまさかの2投ともミス。その後、ジェイソン・テイタムに高難易度のターンアラウンドステップバックジャンパーを決められ、110-110で延長に入った。こうなるとベテラン揃いのレイカーズに戦う力は残っておらず、118-122で敗れている。
セルティックスではテイタムが44得点を記録。レイカーズはデイビスが37得点、レブロンが33得点、ウェストブルックが20得点とビッグスリーが機能したはずだが、勝利を逃している。
レブロンは「NBAで長くプレーしているけど、長期遠征を終えた次のホームゲームが一番難しい。第1クォーターから地に足を着けて戦わなければいけないのに、それができなかった。後半の粘り強さは素晴らしかったんだけど、あと一歩足りなかった」と悔しがる。
勝負どころのフリースローを2本落としたデイビスについては「心配していない」と言う。「もちろん笑顔ではいられない。これでロッカールームに戻って来て冗談を言って笑い合っているようなら、おかしなヤツだと思われるよ。落ち込むのは当然だけど、その気持ちは家に持ち込まないでほしい。僕は勝負どころでフリースローラインに立つのが嫌いじゃないし、彼だってそうだ。一緒に過ごした4年間で、それで結果を出したことは何度もある。だから、少しも心配していないんだ」
「僕らは一緒に戦い、一緒に負けた。平常心を保って、チームとしてもっと良くなることに集中したい。これがスポーツであり、人生なんだと思う。完璧なものなんかないけど、勝つためのチャンスは自分たちで作り出すしかない」
勝っても負けてもリーグ戦は続いていく。一喜一憂せずにチームの成長にフォーカスすべきとレブロンは言う。過密日程が続いたが、次のナゲッツ戦は2日後で、レイカーズはようやく一息つくことができる。
レブロンはこんな一言で会見を締めた。「とにかく、明日のオフを満喫することにするよ」