サンダーを終盤に引き離し4連勝、西の勝ち星トップに並ぶ
グリズリーズとサンダー、ともに3連勝同士の対戦は終盤に攻守のギアを上げたグリズリーズが、第4クォーターを29-15と圧倒して123-109で勝利した。
この試合でも、主役を演じたのはジャ・モラントだった。サンダーに勢いがあった前半、彼はディフェンスに力を入れて、次々とリバウンドを獲得。彼がディフェンスリバウンドを取れば、そのままプッシュしてスムーズに攻めに転じることができる。
「ボールを受け取るまで待つのと、自分でリバウンドを取って走り出すのとでは、1秒か2秒の差はあるだろうね。僕がリバウンドを取ったらすぐにプッシュすることは、みんな分かっている。これまでは比較的セーフティーにガードの役割をこなすことを考えてきたけど、最近はプレースタイルを変えているんだ。ウチのブレイクは僕から始まり、できる限りスピードを上げる。相手にとって危険な攻めになるようにね」
第1クォーターだけで7リバウンドを記録したモラントは、次第に攻めでもリズムをつかんでいく。前半だけで12得点9リバウンド4アシスト、後半は第3クォーターだけで14得点4アシストでトリプル・ダブルをほぼ確実なものとして、勝負どころの第4クォーターでも勢いを落とさなかった。
「自分のドライブからパスを出すのが好きだ。僕のパスから生まれるプレーにチームメートが参加して、自信を持って楽しそうなのを見るのが好きなんだ。いつも言っているように、僕にとって得点は重要じゃなく、チームメートを巻き込んで試合に勝ちたいと思っている。それはこれからも変わらない。僕が起点ではあっても、ボールをシェアして、チームとして自信を持ってプレーしていきたい」
かくしてグリズリーズは終盤にサンダーを突き放し、モラントは26得点13リバウンド11アシストでキャリア7回目のトリプル・ダブルを達成。マルク・ガソルを抜く球団新記録となった。
会見の席でモラントは「記録のことは今初めて知ったよ。すごいことだよ。でも、チームメートが僕のすぐそばにいてくれるおかげだと思っている。彼らがいなければ不可能だった」と語っている。
これで西カンファレンスではサンズとペリカンズ、グリズリーズが勝ち星トップの16勝で並んでいる。つま先のケガで1カ月近く欠場が続いているデズモンド・ベインは、復帰までまだ3週間から4週間はかかりそうだが、ディロン・ブルックスにブランドン・クラークが好調をキープ、またこの試合では2年目のザイール・ウィリアムズが膝のケガから復帰して今シーズン初出場を果たしている。
モラントがチームでの戦いを強調しているように、グリズリーズはローテーションの人数が多く、選手層の厚さが大きな武器となっている。16勝9敗の好成績は決して偶然の産物ではなく、その強さはまだまだ続きそうだ。