残り1秒で放った河村の3ポイントシュートで逆転勝利、横浜BCは5割に復帰

12月4日、横浜ビー・コルセアーズはアウェーで宇都宮ブレックスと対戦した。横浜BCは、第1クォーターに26失点と序盤から宇都宮に走られてしまい、第3クォーターの中盤までビハインドを背負う。しかし、チームで11スティールを記録する好守とゲームハイの34得点をマークした河村勇輝を中心としたオフェンスで 、第3クォーター残り2分に逆転。その後一進一退の攻防が最後まで続いたが、2点差で迎えた残り1秒に、河村が片足で放ったタフな3ポイントシュートを沈めて73-72で勝利した。

昨日更新したキャリアハイの32得点を再び更新する34得点を叩き出した河村は、今日の試合を次のように振り返る。「昨日も宇都宮さんに勝っていて、今日の第2戦を勝てるかどうかで自分たちの真価が試されると思っていました。第3クォーターまで苦しい展開が続いていたんですけど、チームで我慢して流れを引き寄せることができました」

2試合とも河村がリーグ屈指のプレーを見せて勝利をつかんだ横浜BCだが、宇都宮との連戦の前に行われた川崎ブレイブサンダースとのアウェーゲームでは60-98で完敗しており、河村も持ち味であるドライブからのアシストや得点を思うように重ねることができなかった。そんな中迎えた今節は、両日合わせて66得点19アシストと試合を支配した。どこか吹っ切れたようにも見えたパフォーマンスだったが、得点の部分だけで言えば運もあったと河村は言う。

「今節に対して意識の変化は特にありませんでしたが、今シーズンはシーズンを通してスコアを狙っていくことを自分に課しています。どの試合でもスコアをしていくという意識で挑んだ中で、シュートが入ったのがたまたま今日だっただけだと思います。今日はすごくラッキーでした」

横浜BCは宇都宮に連勝し、勝率を5割まで戻した。開幕2試合目から4連敗と苦しいシーズンの立ち上がりとなったが、その後に名古屋ダイヤモンドドルフィンズやアルバルク東京など、強豪チームからも勝ち星を挙げてきた。河村はチームがこれまでと違う姿を見せられている理由として、チーム全員で同じ目標に向かって戦うことができていることを挙げた。

「僕もチームメートもチームの目標である『チャンピオンシップ出場』という同じ方向に向いて戦えているからこそ今日のような良い結果が得られたと思っています。みんながCSに出場したいと思っていますし、ビーコルの歴史を変えたいと思っています。また、僕自身、バスケットをやっている身として日本一はいつだって目標にしています。自分の目標はCSに出場しないと叶えられないので、今後もチャレンジャー精神を持って一試合一試合を戦っていきます」

河村を筆頭に快進撃を続ける横浜BCは、今日の勝利でチームの歴史を変える一歩をまた踏み出したに違いない。