サンロッカーズ渋谷

三河を60点台に抑えるディフェンスの勝利

シーホース三河vsサンロッカーズ渋谷の第2戦は、インテンシティの高い攻めるようなディフェンスを披露し、ターンオーバーから28得点を積み上げたSR渋谷が81-61で勝利した。

序盤からSR渋谷のディフェンスが三河に牙をむく。前線からプレッシャーをかけるとともに、ガード陣へのディナイを徹底したことで簡単にボール運びをさせない。さらに機動力のあるライアン・ケリーやジェームズ・マイケル・マカドゥが積極的にダブルチームを仕掛けると、周りも先読みしてパスコースを消し、連続でターンオーバーを誘発した。こうして相手のミスのほとんどを速攻に繋げたSR渋谷が14-0と走り主導権を握った。

出鼻をくじかれた三河だったが、ダバンテ・ガードナーをハンドラーにすることでSR渋谷のトラップディフェンスを無効化し、反撃を開始。ガードナーのキックアウトから橋本晃佑が3ポイントシュートを沈め、長野誠史が速攻を成功させるなど7-0のランをお返しし、2点差までビハインドを縮めて第1クォーターを終えた。

序盤の大量リードを手放したSR渋谷だったが、ここから攻守ともに集中力を高め、再び試合を支配していく。すべてのマッチアップを1人で守り切るとともに、自分のマークマンに注意を向けながらもヘルプにも目を光らせて三河に起点を作らせない。第1クォーターに9つものターンオーバーを奪ったトラップは仕掛けず、タフショットを打たせる守り方に変えて、三河の第2クォーターの3ポイントシュートを(7本中)0本に封じた。

攻めてはピック&ロールからズレを作って、ミスマッチのシチュエーションからケリーとケビン・ジョーンズが内外から得点を重ねていく。シュート確率は決して高くなかったが、このクォーターのターンオーバーをゼロに抑えたように、攻守ともに高い集中力を保ち続けたSR渋谷が16点をリードして前半を終えた。

そして、後半に入ってもディフェンスの強度が落ちないSR渋谷のペースが続いた。安定した守備に加え、ボールへの執着心でも上回り、フィフティ・フィフティのボールを次々とマイボールにしてはセカンドチャンスポイントに繋げる。タッチの良いマカドゥがアリウープにフックシュート、ミドルシュートと多彩なフィニッシュ方法で得点を量産し、リードを20の大台に乗せた。

反撃したい三河だったが前半の3ポイントシュートが11本中1本の成功に留まったように、後半に入っても確率が上がらずにリズムがつかめない。ゾーンを併用するチェンジングディフェンスで流れを変えようとしたが、ゾーンの弱点であるロングリバウンドを奪われるなどすべてが空回った。

こうして攻守で圧倒したSR渋谷が第3クォーターも20-11と大きく上回り、危なげなく逃げ切って前日の雪辱を果たした。快勝を収め、SR渋谷の伊佐勉ヘッドコーチはこのように試合を振り返っている。「今日は40分間を通して自分たちの強度を保つことができ、得意のターンオーバーを誘発して28点を獲得できました。今シーズン一番良い出来だったと思います。三河さんを61点に抑えることができ、今後に繋がる良い結果になりました」