キッドの奮闘で第4クォーターに抜け出した秋田

11月27日、信州ブレイブウォリアーズがホームで秋田ノーザンハピネッツと対戦した。第1戦と同じく一歩も譲らない展開が試合終盤まで続いたが、最終クォーターに秋田が28得点を叩き出し、ここまでホームで連敗がなかった信州を退け、80-73で今シーズン2度目の連勝を飾った。

秋田が試合開始からダブルチームを積極的に仕掛け、信州のターンオーバーから得点を積み重ねる。信州がタイムアウトで流れを切ろうとするが、長谷川暢のバスケット・カウントで流れを渡さない。その後は5分を切るまで信州に5点しか許さない堅守を見せていたが、残り2分に田口成浩のアンスポーツマン・ライク・ファウルから流れが変わり、連続失点でリードを縮められて2点差(16-14)で第1クォーターを終えた。

互いに堅いディフェンスを見せてイージーシュートを許さない時間が続く中、秋田はこの日31得点で勝利の立役者となったスタントン・キッドが第2クォーターでもオフェンスを組み立てて打開する。対する信州は、第1戦に5アシストをマークした熊谷航がこの日も華麗なパスを見せてアンソニー・マクヘンリーの得点を演出するなどチームオフェンスで立ち向かい、一進一退の攻防を繰り広げ30-30の同点で試合を折り返した。

第3クォーターに入ると、前半にゴール下で得点とリバウンドに絡んでいた秋田のスティーブ・ザックが栗原ルイスとの接触で負傷。秋田の大黒柱がベンチに退いたことを見た信州は、マクヘンリーを中心にインサイドで得点を重ねる。ディフェンスでは、キッドと古川孝敏に連続失点を許したが、3ポイントシュートを1本のみに抑える好守を見せて1ポゼッション以上のリードを許さない。残り3分にここまで2得点に留まっていた生原秀将がトップから3ポイントシュートを決めて逆転に成功。これで得たリードを維持したまま最終クォーターへ突入した。

1点を追いかける秋田は、最終クォーター残り9分20秒にザックのオフェンスリバウンドから田口がアウトサイドシュートを沈めてリードを奪い返すと、このクォーターだけで11得点を挙げたキッドがスティールからミドルシュートを沈めるなど攻守でチームを牽引する活躍を見せ、オフィシャルタイムアウトを前に6点のリードをもたらす。その後、田口と熊谷が3ポイントシュートを決め合うなど互いに得点を取り合ったが、ファウルがかさんだ信州から連続でフリースローを獲得した秋田が一歩抜け出し、残り1分にザックのダンクが決まり6点差にしたところで勝負アリ。追いかける信州の3ポイントシュートをシャットアウトして接戦を制した。