中部第一

常田監督「負けなかったことは良かった」

バスケットボール『U18日清食品トップリーグ2022』男子最終日、4勝2敗で暫定3位の中部大学第一と3勝3敗で追う東海大学付属諏訪が激突した。

序盤は下山瑛司のボールプッシュが光り、高速トランジションが機能した中部第一のペースに。高さの利を生かしてインサイドでも着実にスコアし、速攻での得点でも上回って23-15とリードした。

だが、第2クォーターに入ると、アウトサイドシュートを軸に東海大諏訪が反撃する。ドライブとパスアウトを繰り返し、クローズアウトシチュエーションを何度も作り出すと、オフェンス優位な状況から確実に3ポイントシュートを沈めていった。一瞬の隙を突いた速攻も決まり3点差に迫って前半を終えると、後半序盤には石口直が連続で3ポイントシュートを沈めてついに逆転した。

しかし、ここで中部第一は崩れなかった。前半は16本中1本のみの成功と不発に終わっていた3ポイントシュートがようやく決まり始め、さらにフィジカルを生かしたインサイドアタックで加点し、リードを2桁に広げた。その後、何度か3点差に迫られたが、終盤に連続で速攻を成功させるなど大事な場面で持ち味を発揮した中部第一が最終スコア75-66で勝利した。

中部第一は最終成績を5勝2敗とし、大会を3位で終えた。常田健監督は「負けなかったことは良かった」と最終戦の勝利に一定の満足度を見せたが、試合内容については反省の弁が目立った。「インサイドと外角のプレーの流動がテーマになっているので、メンバーが変わるとそういう部分で停滞する時間があって個の力でこじ開けた部分がありました。それはそれでいいんですけど、組織的な部分のクオリティーを上げていきたいと考えていたので、準備したことはなかなか上手くいかなかったです」

一方、敗れはしたものの、7本の3ポイントシュートを成功させゲームハイの27得点を挙げて反撃の中心を担った石口はこのように試合を振り返った。「自分たちのやりたいバスケができている時間帯はありましたが、そこを継続できないのが自分たちの弱みです。良くない時間帯にディフェンスが崩れる、そういう悪循環を自分たちで作ってしまいました」