カイリー・アービング

写真=Getty Images

第4クォーターから延長で23得点を挙げラプターズを撃破

11月16日のラプターズ戦でシーズンハイとなる43得点を記録したカイリー・アービングは、極度の集中状態と言われる『ゾーン』に入った感覚を、「静かな状態」と言い表した。

「そういう時は、とにかく正しいプレーをするだけ」とも語ったアービングは、107-107の同点で突入したオーバータイムでも、終始落ち着いていた。

1ポゼッションのリードで迎えたオーバータイム残り3分50秒、ジェイソン・テイタムがカイル・ラウリーにボールを奪われかけた瞬間、アービングは先に手を出してボールを取り戻すと、ドライブから一気にフィンガーロール・レイアップをねじ込む。アービングの集中力は途切れず、残り1分44秒には右ウィングでフレッド・ヴァンブリートとのマッチアップからプルアップのジャンプシュートを決め、その直後には中央でラプターズの選手を一手に引きつけてから右コーナーで待機していたアル・ホーフォードにキックアウト。ホーフォードが確実にシュートを成功させてリードを7点に広げ、セルティックスが123-116で勝利を収めた。

第4クォーターから試合終了までの間に23得点の大爆発を見せたアービングは、「レギュラーシーズン中、こういう試合はあまりない。だから、その機会を生かさないといけない」とコメント。ヘッドコーチのブラッド・スティーブンズは、エースの活躍を前に「今日の彼のようなプレーを見せられたら、微調整が必要。邪魔をしないように努力した」と、冗談を交えて称えた。

今シーズンの優勝候補に挙げられているセルティックスにとって、対抗馬ラプターズとの直接対決の戦績は、プレーオフでのホームコート・アドバンテージに影響を及ぼす。今シーズンの対戦成績は、今日の試合を終えて1勝1敗。現時点ではラプターズが東の首位で、セルティックスは4位だが、順当にいけば、この2チームがシーズン終盤の首位攻防戦を盛り上げるはずだ。

アービングの活躍で大きな1勝を手にしたセルティックスが、この勢いのまま連勝街道に乗るかもしれない。