マリーク・モンク&ディアロン・フォックス

マリーク・モンクが26得点、ディアロン・フォックスが28得点

キングスがスパーズを130-112で破り、連勝を5に伸ばした。5連勝中はすべて得点が120を超え、平均得点120.3はセルティックスに次いでリーグ2位の数字だ。ヘッドコーチのマイク・ブラウンは「おいおい、いつ終わるんだ、という感じだ」とジョークを飛ばしたが、スパーズを率いるグレッグ・ポポビッチは「キングスの力は本物だよ」と言う。

ブラウンは指導者キャリアの序盤となる2001年からの2年間、ポポビッチのアシスタントコーチを務めている。2016年からウォリアーズでスティーブ・カーの下で働いたのは、ポポビッチの推薦があってのことだ。

師弟対決を前にした会見でポポビッチはブラウンについて「不誠実で面白味のない男。バスケの知識も浅く、なぜキングスが彼を雇ったのかは分からない」と語ったが、それはいつも皮肉を利かすポポビッチらしいジョークだ。別の機会では「彼は私の親友だ。ビールを飲みに行くようなフランクな関係ではないが、彼の知識や行動に対する尊敬の念がある」と語っている。

ディアロン・フォックスが28得点、ベンチから出たマリーク・モンクが26得点を挙げたが、ポポビッチが称賛したのは個人の活躍ではなくキングスのチーム一丸となった攻守の動きだ。「全員が団結し、一緒にプレーすることを楽しんでいる。そんな選手たちを上手く活用する賢さがマイクにはあるんだ」

「あのペースで攻められては、守るのは本当に難しい。チームとして機能しており、選手たちがマイクの考えを受け入れている。これからどんどん強くなるよ」

キングスではフォックスを中心にしたオフェンス力が注目されるが、それだけでは勝てない。このところの好調はオフェンスを前面に押し出しつつも、要所でディフェンスを締めているからだ。スパーズとの試合では接戦が続いたが、82-82の同点だった第3クォーター残り1分半からクォーターをまたいでの5分間で24-7のランを展開した。

このランを演出したのは守備のスペシャリスト、デイビオン・ミッチェルだ。28分の出場で6得点とスタッツは目立たないが、前からの強烈なプレッシャーでスパーズの出足を止め、積極性を奪い、ディフェンスから速攻を連発。一気に試合の流れを引き寄せた。

ブラウンはミッチェルについて「誰もドリブルで仕掛けたくないと思うような選手だ。フルコートであれだけのプレッシャーを掛けられるのは信じられないこと。あのディフェンスが今日の試合を変えた」と称賛する。モンクも「デイビオンのプレッシャーディフェンスですべてが始まったんだ」と、ミッチェルの手柄を語った。