トレイ・マーフィー三世

母校のバージニア大で起きた銃撃事件で親友を亡くす

ペリカンズのザイオン・ウイリアムソンは足を痛めて直近の2試合を欠場している。それでもペリカンズは、そのグリズリーズ戦、ブルズ戦に連勝している。この2試合、先発起用されたトレイ・マーフィー三世は、グリズリーズ戦では13得点を挙げ、ブルズとの試合では19得点10リバウンドと大活躍。キャリア2年目にして先発はまだ6回しかないが、抜擢に見事に応えている。

その彼は11月14日に「バージニア大の友人のために祈ってほしい」とSNSに投稿している。その前夜、彼の母校で銃撃事件があり、アメリカンフットボール部の選手3人が死亡している。

ブルズ戦でキャリア初のダブル・ダブルを達成したマーフィー三世は、会見で「この2試合は亡くなった友人たちに捧げる」と語った。「(犠牲者の一人である)ラヴェル・デイビスは僕の親友で、特別なヤツだった。彼がいなくなったのはとても寂しい。彼らの家族のために祈ってほしい」

『NOLA』の取材には「グリズリーズ戦を控えた練習は本当につらかった。気持ちが乱れてバスケに集中できなかった。試合のために落ち着かなきゃいけないと思った」と語っている。そして親友のデイビスについて「初めて見た試合で彼は2回のタッチダウンを決めた。その時点で特別な選手だと思った。あと少しでNFLに行けそうだったんだ。本当に残念だ」と、その死を悲しんでいる。

そのマーフィー三世は昨年の1巡目17位指名の選手。1年目は13.9分のプレータイムを得て5.4得点だったが、今シーズンは28.1分で12.1得点とスタッツが倍増し、ペリカンズの貴重な戦力となっている。

2年目のブレイクについて、彼はこう語る。「1年目の経験もあるし、オフのトレーニングで身体を強くして運動量を増やした効果だと思う。それに試合映像を見て研究した。NBAのディフェンスは大学とは全く違うし、経験を積んで、映像をちゃんと見て相手の意図を知ることがとても大事になる。でも、コートに出れば全力を尽くすだけ。自分の役割を果たし、攻守両面でインパクトを残せるよう一生懸命にプレーするんだ」