ラメロ・ボール

しかしヒートに完敗を喫して8連敗、ディフェンスのテコ入れが急務

ホーネッツは開幕から3勝3敗と無難なスタートをきったと思われたが、そこから7連敗。それでも11月12日のヒート戦では明確な良い兆候が見られた。ポイントガードのラメロ・ボールが今シーズン初出場を果たしたのだ。

足首のケガが癒えたラメロは、代役として先発を務めていたデニス・スミスJr.のケガを受けていきなり先発で出場し、28分のプレーで15得点6リバウンド6アシストを記録した。

3ポイントシュートは9本中成功わずか1本とまだ調整が必要だが、キレのあるドライブとフロア全体を見通してオープンとなった味方を見付ける視野の広さ、そして第1クォーターをブザービーターで締めたフローターに代表される得点パターンの多彩さは健在。ケガの影響も、試合勘の問題も感じさせないパフォーマンスだった。

試合には敗れて8連敗となったが、試合後のラメロは「もう大丈夫。このまま進んでいけばいい。チームにフィットしていると感じられたし、ここから試合を重ねるごとに良くなっていくはずだ」と語る。

ヘッドコーチのスティーブ・クリフォードは、「彼が戻って来れば、ウチはあらゆる面でプレーがやりやすくなるし、相手チームにはプレッシャーがかかる。ラメロの復帰でオフェンス面は大きく改善するだろう」とラメロの復帰を歓迎している。

それでも第3クォーターに45失点を喫して一気に突き放されたディフェンスにはテコ入れが必要だと指揮官は語る。「ウチには才能ある選手が揃っているが、才能を発揮できるかどうかはマインドセット次第だ。ウチは132点を取られて勝てるチームじゃない。点を取ることばかり考えて守備に意識が向かないようでは、欠けている戦力の誰が戻って来たとしても結果は同じだ」

ヒート戦では第3クォーターで25-45と20点差を付けられた。この12分間でヒートのフィールドゴール成功率は76.2%で3ポイントシュートは9本中6本成功の66.7%。リバウンドでも5-15と大差を付けられている。ヒートは勝負どころでタフに戦うカルチャーを持ったチームで、ここで圧倒されてしまうようでは勝利は手に入らない。

ラメロ復帰でチームの問題がすべて解決するわけではない。ラメロの復帰をきっかけに上向くかどうかは、クリフォードが語るように問題の本質に気付き、改善できるかどうかにかかっている。