「試合が始まれば相手がどういう状況であろうと戦うだけ」
現地11月11日、スパーズはホームのAT&Tセンターでバックスと対戦し、第2クォーターの立ち上がりでリードすると、そのまま逃げ切り111-93で勝利して、連敗を5で止めた。
この日のバックスは、欠場が続いているクリス・ミドルトン、パット・カナートンに加えて、主力のヤニス・アデトクンボとドリュー・ホリデー、そしてグレイソン・アレンも出場しなかった。それだけに、完全なるアップセットを果たしたとは言えないが、11月に入ってから勝ち星がなかったスパーズにとっては大きな一勝となった。
第1クォーターを31-27で終えたスパーズは、第2クォーター開始約1分で1点差(31-30)に詰められたが、ディフェンスリバウンドから走る展開に持ち込み、このクォーターで放った2本の3ポイントシュート成功を含む9得点を挙げたケルドン・ジョンソンを中心に得点を重ねてリードを広げ、54-46で前半を終えた。第3クォーターも2、3ポゼッションのリードを守り続けると、最終クォーターは28-17と圧倒して勝利をつかんだ。
この試合でジョンソンは3ポイントシュート8本中5本成功を含む29得点を記録。ジョンソンはこれで29試合連続で3ポイントシュートを成功させ、2012年にダニー・グリーンが記録した32試合連続に次ぐ、フランチャイズ史上2番目の記録となった。他にもデビン・バッセルが22得点を挙げて勝利に貢献。また、ヤコブ・パートルが15得点10リバウンドのダブル・ダブルに加えて4ブロックを記録し、ベンチから出場したチャールズ・バッシーも14リバウンド4ブロックと、インサイド陣の攻守に渡る活躍も目立った。
試合後、スパーズの指揮官グレッグ・ポポビッチは「私はこの勝利を心から喜んでいるよ」と語った。「ウチの選手は素晴らしいプレーをしてくれた。もちろん、バックスは明らかに人手不足だったし、大変だったと思う。でも、試合が始まれば相手がどういう状況であろうと戦うだけだ」
チームを牽引したジョンソンは「バックスは主力が欠場しても、良い選手が他にもいるチームだ。それにチャンピオンシップを勝ったチームだし、勝ち方を知っている。だから、もし僕たちが不甲斐ないスタートを切ったら、苦しい試合になることは分かっていた」と言う。そして、「勝つためにはお互いが必要なんだ」とチームについて語った。「僕たちには、左を見ても右を見ても、スーパースターはいない。だから勝つため、成功するためにはお互いが必要なんだ。僕たちはそれを受け入れているし、エゴがない」
スパーズは次戦で昨シーズン王者のウォリアーズと対戦し、その次は現在西カンファレンス2位を走るトレイルブレイザーズと、再び厳しい戦いが続くが、若い彼らが試合を重ねるごとにチームとして成長していく姿に注目したい。