モンスターパフォーマンスを連発するも勝てないジレンマ、横浜BCを牽引する河村勇輝「勝つことの難しさを痛感しています」

モンスターパフォーマンスを連発するも勝てないジレンマ、横浜BCを牽引する河村勇輝「勝つことの難しさを痛感しています」

2022/10/26 18:15
河村勇輝

「追いかけるよりも、リードを保ったまま戦っていくことが必要」

横浜ビー・コルセアーズは開幕から8試合を終えて2勝6敗、中地区6位と低迷している。

チームを引っ張る河村勇輝はここまで全試合に先発し、平均14.9得点(日本人選手1位タイ)、11.5アシスト(リーグ1位)、2.4スティール(リーグ3位)を記録。さらに7試合連続2桁アシスト中と、素晴らしいパフォーマンスを続けている。だが、自身のプレーが勝利に直結していないため、河村は己を責める。「周りの選手にストレスなくプレーさせることが大事で、それを司っているのはガードの自分。最終クォーターのクロージングも課題で、そこは自分の責任です」

茨城ロボッツとの第1戦は入りの悪さを払拭し、9-0と最高のスタートを切った。しかし、軽率なミスを連発し、第1クォーターだけで10個ものターンオーバーを喫して逆転を許した。河村は言う。「入りは悪くなく、前の試合から改善できたのは良かったです。でも大事な場面でターンオーバーをしたり、上手くいかない時間帯が続いてリードをされて前半が終わってしまいました。僕たちはチャレンジャーですし、追いかけるよりも自分たちが先手を打って、リードを保ったまま戦っていくことが必要だと思います」

第3クォーターにはビハインドは16点にまで広がった。それでも、横浜BCは外国籍選手を一人下げてスモールラインナップにし、河村を中心としたトランジションゲームに持ち込んだことで息を吹き返した。河村は自ら積極的に得点を狙いつつ、自身にマークマンを引きつけ味方のゴールを次々とアシスト。このクォーターだけで10得点4アシストを記録し、2ポゼッション差に迫る原動力となった。

「その時間帯は外国籍が一人で、ハンドラーがいない状況でした。ここは僕がクリエイトして、狙えるところは狙いながら自分がゲームを作らないといけない感覚でした。積極的にプレーしつつ、冷静にバスケができて、6点差までいったのでその時間帯は良かったです」

河村勇輝

「ターニングポイントになるような勝ち方をしたい」

河村の奮闘もむなしく、その試合は2ポゼッション前後の差を最後まで埋められず茨城に屈し、続く第2戦も同じ77-84というスコアで敗れた。横浜BCはともに6勝を挙げている強豪の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、広島ドラゴンフライズから勝ち星を挙げ、青木勇人ヘッドコーチも「今までだったら10点離れた時に下を向きそうな時もあったが、今のチームは10点開いても戦い続けられるチーム構成になっている」と語るように、下位に甘んじていたこれまでとは違う姿を見せ始めている。河村も少なからずチームに手応えを感じていたからこそ、「僕らと同じような戦績の茨城さんに負けたのは悔しいです。2戦とも取りたかったので、この負けは大きな負けになりました」と、茨城に同一カード連敗を喫したことにショックを隠せなかった。

河村は福岡第一、東海大で日本一を経験するなど、世代No.1ガードとしてチームを勝利に導いてきた。勝ち方を誰よりも知っているはずだが、プロとアマではそこに大きな壁が存在すると河村は言う。

「下のカテゴリーだったら勝ち方が分かりますが、今は勝つことの難しさを痛感しています。戦績だけで言えば、5割も勝てていない昨シーズンのメンバーとあまり変わらずに今シーズンも戦っている状況です。強豪のチームは良い自信を持っていて、流れのつかみ方を分かっていますが、僕自身もそうですが、ビーコル自体もそういったマインドセットをまだ分かっていないと思います」

また河村は「ビーコルの強さは毎回ヒーローが変わるところ」と語ったが、それは河村が現在のような活躍をすることが前提の話であり、彼におんぶにだっこではチームは強くなっていかない。そのため、横浜BCが上位に行くには、周りの選手のステップアップが必須となる。

「勝ち癖がつけばもっと上に行けるチームになると思います。それがどんなタイミングになるか分からないですが、ターニングポイントになるような勝ち方をしたいです」。河村が言う『転機』はいつ訪れるか。

RECOMMEND