「今日の試合でようやくコンディションが戻ってきた」
10月23日、千葉ジェッツは滋賀レイクスとの第2戦を90-58で勝利し、前節から続いて3連勝となった。
千葉Jは第1戦に続いて3ポイントシュートを13本決めるなど、アウトサイドで大きなインパクトを残した。千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチは「前半は積極的に3ポイントシュートを打ち、50%に近い数字を残してくれました。滋賀のゾーンディフェンスに対しても、パスを中心にアタックできていました」と、選手を称えた。
好調だった千葉Jのオフェンスの中でも、途中出場のクリストファー・スミスの活躍は一際目立った。ブザービーターを含む3本の3ポイントシュートを連続で成功させ、第1クォーターだけで16得点の大暴れを見せ、30-11のスタートダッシュに大きく貢献した。
スミスは開幕前の練習で負傷し、シーズン初戦の大阪エヴェッサ戦を欠場。復帰後は、試合を重ねるごとにフィールドゴールのアテンプト数を増やし、チームの連勝とともに2桁得点を続けている。スミスが「今日の試合でようやく元のコンディションに戻ってきた印象があります」と話すように、昨シーズンのベスト6thマンに選ばれた実力が復活しつつある。スミスのパフォーマンスについてパトリックヘッドコーチは次のように評価している。
「クリスは2週間近く練習ができていませんでしたが、やっと100%に近いところまで戻ってきている気がします。彼の3ポイントシュートは、オフェンスにおける一つのポイントになっています」
千葉Jで2シーズン目に突入し、通算100本目となる3ポイントシュートに成功
今シーズンの千葉Jは、現在平均16.1得点でチームの得点王となっている新加入のヴィック・ローが個人技で得点を重ねるなど、オフェンスに変化が生まれている。それでもスミスの役割は変わらず、昨シーズンから引き続き試合の流れを変えるゲームチェンジャーの役割を担っている。調子を上げ、今回の試合でゲームハイの24得点を挙げたスミスは、平均20分15秒のプレータイム(チーム6番目)で14.4得点(チーム3番目)と、昨シーズンの16.3得点(チームハイ)に近づいている。
スコアラーとしての能力が高いスミスだが、一番の武器はシュート力だ。昨シーズンの3ポイントシュート成功率は40.2%で、ここまでの7試合でも42.1%と高い水準を保っている。打点の高いシュートフォームが印象的なスミスだが、自分よりも大きな選手からどうやって得点するかを自主的に考えたことで、特別なシュート力を手に入れたという。「13歳くらいの時に、みんなより背が小さいこともあって、シュートをしっかり勉強しようと思いました。大きい相手にはドリブルだけでは限界がくると考えてシュートを打ってきました。背が伸びても、シュート練習は欠かさなかったです」
そのシュート力を遺憾なく発揮しているスミスは今回の試合で、来日通算100本目の3ポイントシュートを成功。千葉Jでの2シーズン目も自信に満ちあふれている。
「バスケットボールはメンタルが大事なスポーツなので、1本シュートが決まれば自信がついてきます。またコーチとチームメート、ファンが背中を押してくれているので、打ち続けることができました」
千葉Jは次節、アウェーで宇都宮ブレックスと対戦する。昨シーズンのチャンピオンシップで苦汁を舐めさせられたライバルに勝つには、スミスの長距離砲が欠かせない。
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