秋田ノーザンハピネッツ

外角に活路を見いだすも高さに屈する

秋田ノーザンハピネッツvs琉球ゴールデンキングスの第2戦。第1戦で股関節を負傷したケレム・カンターが欠場となり、外国籍選手2人での戦いを強いられた秋田だったが真髄とするディフェンスで接戦に持ち込んだ。しかし、センターのスティーブ・ザックのファウルトラブルが響き終盤に失速し、インサイドの不利を覆せずに67-77で敗れた。

ホームの秋田はいきなり5個のターンオーバーを誘発するなど、序盤から激しいディフェンスでロースコアゲームに持ち込むことに成功した。中山拓哉がスティールからダブルクラッチに持ち込むなど7得点を挙げてオフェンスを牽引し、17-12と先行する。

一方の琉球は秋田のインテンシティの高いディフェンスに受け身となったことで、形は作れども3ポイントシュートに当たりが来ずにリズムをつかめない。それでも、ジョシュ・ダンカンがチーム12本目にして初めての3ポイントシュートを成功させると、田代直希も長距離砲を沈め、さらにジャック・クーリーがセカンドチャンスポイントを獲得し、第2クォーター残り2分半に逆転した。

秋田は第2クォーター残り4分の時点でセンターのザックが個人3つ目のファウルをコールされ、ベンチに退くことに。こうして琉球の強力なインサイド陣の前にファウルトラブルに陥った秋田だったが、ペイントエリア内に簡単にボールを入れさせないようガード陣がディフェンスのギアを上げて耐えると、第3クォーターにはスタントン・キッドが4本すべての3ポイントシュートを沈めたこともあり、54-53とリードして最終クォーターを迎えた。

どうにか食らいついてきた秋田だったが、開始1分でザックが個人4つ目のファウルを犯してしまい、再びピンチに陥った。これまでと同様にゾーンディフェンスを併用してリズムを狂わせていったが、ペイント内の失点を防くことができない。そして、インサイドをケアする意識が働いていたことで、岸本隆一に高速ドライブから2本連続で得点を許すと、さらにオフェンスリバウンドから岸本に3ポイントシュートを射抜かれ、残り5分で2桁のビハインドを背負った。

王偉嘉がピック&ダイブから得点を挙げるなど奮闘し、ハードなディフェンスでタフショットを打たせたが、このクォーターだけで7本のオフェンスリバウンドを奪われ、セカンドチャンスポイントを止められずにタイムオーバーとなった。

琉球は秋田ディフェンスに苦しんだものの、オフェンスリバウンドで28-9、セカンドチャンスポイントで33-9と圧倒し、制空権を支配したことで勝利をつかんだ。ゲームハイ(タイ)の25得点、10本のオフェンスリバウンドを記録したクーリーは「秋田はビッグマンを一人欠く中で、そこを他の選手がしっかりカバーしてくると想定し、チーム全員がよりハードに戦うことを意識していました」とコメントしている。