ヤニス・アデトクンボ

「僕が気にしているのは、チームとして良い習慣を構築できるかだ」

バックスはプレシーズンゲーム5戦全敗で、来週開幕する2022-23シーズンに挑むことになった。

バックスの大黒柱、ヤニス・アデトクンボは今夏、ギリシャ代表としてワールドカップ2023ヨーロッパ予選やドイツで行われた『ユーロバスケット2022』に出場し、タフなオフシーズンを送っていた。そのためプレシーズンゲームは、全5試合のうちアブダビで行われたホークスとの第1戦とプレシーズン最後のネッツ戦の2試合のみの出場となった。また、アブダビ遠征の影響により、ブルズ戦はアデトクンボを含むローテーションメンバーのほとんどが欠場した。こういったチーム事情もあり、さらに調整の意味合いが強いプレシーズンゲームで負けたことは大きなダメージではない。アデトクンボ自身も97-107で敗れたネッツ戦後に「何も心配することはない」と語った上で、こう続けた。

「僕が気にしているのは、チームとして良い習慣を構築することができるかだ。実際のところ、僕たちはまだまだ声を出せるし、焦ってもいない。それに勝利に飢えているわけでもない。これはプレシーズンゲームであって、レギュラーシーズンに向けチームの形を見つけ出すための時間だ」

チームとしては全敗となったプレシーズンゲームだが、アデトクンボ自身はホークス戦で21分プレーして19得点7リバウンドを記録、ネッツ戦では32分の出場で24得点14リバウンドとまずまずのパフォーマンスを見せた。本人はホークス戦を「少しリズムが合わなかった」と振り返りつつも、トレーニングキャンプを経て手応えをつかんでいるようだ。アデトクンボは言う。「もちろん、簡単なことではない。でも、僕個人としては良い雰囲気を作って、ハードにプレーするだけ。良い習慣を身につけて、もっと上手くなるために、そしてチームのためにプレーする。チームとしてもハングリー精神を持って、全員でプレーして、より良いディフェンスをしないといけない」

新シーズンは王座奪還を狙うバックスだが、クリス・ミドルトンが7月に受けた左手首の手術の影響でシーズン序盤戦は欠場する見込みで、グレイソン・アレンとパット・カナートン、ウェスリー・マシューズも病気やケガの影響でプレシーズンゲーム最終戦を欠場した。

アデトクンボは「彼らがいつ復帰できるのかは分からない。でも、これが今の僕たちなんだ」と言い、新シーズンへの意気込みを語った。「僕たちは素晴らしいチームだし、開幕戦まではあと7日か8日ぐらいはある。この準備期間は本当に重要だから、腰を据えて、良い習慣を築き上げたい」

バックスの2022-23シーズン開幕戦は、現地10月20日に敵地で行われるセブンティシクサーズ戦だ。アデトクンボは自身のTwitterにも「重要なのはプレシーズンからレギュラーシーズンに何を持ち越せるかだ」と投稿している。彼が言うようにプレシーズンでの学び生かして、良い形でレギュラーシーズンを迎えられるか注目だ。