スコッティ・ピッペンJr.

ブルズ黄金期を築いた父は「息子の旅はまだ始まったばかりだ」

スコッティ・ピッペンJr.は今年のNBAドラフトで指名を得られなかったが、7月にレイカーズと2ウェイ契約を結び、トレーニングキャンプに参加している。プレシーズン初戦、キングスを相手にピッペンJr.はデビューを飾った。3試合目のティンバーウルブズ戦では先発出場し、33分のプレータイムで14得点7アシストを記録してもいる。

一緒に練習するようになってすぐ、アンソニー・デイビスは「素晴らしい選手で、見ていて楽しい」と、ピッペンJr.のポテンシャルを評価している。

彼の父親で、かつてブルズ黄金期を支えたレジェンドであるピッペンは、『PEOPLE』の番組で「息子を誇りに思う」と語っている。ある時点で彼は息子のバスケに口を挟むことはせず、一人の父親として息子を見守ることにした。だから今も、「プロになり、NBAの一員になりたいと願い、そのために努力してきた。息子の旅はまだ始まったばかりだ」と、ただただ息子の成功を祈っている。

ピッペンJr.は「父親がNBAプレーヤーだったことは間違いなくプレッシャーだった」と認め、「みんな僕が父のようなプレーヤーになることを期待しているからね」と続ける。

チームメートとなったレブロンからは、偉大な選手が父であることについて「それが有利に働くこともある。だからこそバスケに集中しよう。そして家族を大切にしよう。結局は自分で道を切り開いていかなければならないのだから、覚悟を決めて取り組め」とのアドバイスをもらったそうだ。レブロンも数年のうちに息子がNBAプレーヤーになる。ピッペンJr.には何らかの親近感を持っているのかもしれない。

レイカーズでピッペンJr.がどれだけチャンスを与えられ、どれだけの結果を残せるかは全くの未知数だが、NBAのスタートラインに立った時点ですでに快挙であり、ここからは彼次第だ。

父ピッペンは1987年のNBAドラフトで1巡目5位指名を受けたが、その時点での評価は必ずしも高くなかった。指名を得られなかったピッペンJr.はさらに評価が低いことになるが、父がマイケル・ジョーダンに鍛えられてタフに戦えるオールラウンダーへと成長したように、ピッペンJr.もレイカーズで才能を開花させることを期待したい。