オフェンスに厚みを増したSR渋谷は6人が2桁得点を記録
サンロッカーズ渋谷のホーム開幕節となった、秋田ノーザンハピネッツとの第1戦。ホームのSR渋谷は6人が2桁得点を記録するバランスの良いオフェンスを展開し、スティールが10本、ブロックが6本と昨シーズンと変わらずにディフェンス面でも力を発揮。終盤に追い上げられる場面があったが、ベンドラメ礼生と今シーズン新加入の小島元基らガード陣がゲームを締め、81-70で勝利し、開幕からの連勝を3に伸ばした。
ベンドラメのドライブで初得点を記録したSR渋谷はケビン・ジョーンズが3ポイントシュートとペイント内からの得点で加点する。第1クォーター残り5分を過ぎると小島をはじめ、石井講祐、関野剛平らベンチメンバーが出場し、ディフェンスの圧力を強めていった。
対する秋田は、長谷川暢がチームの初得点を決めて以降の3分間でスコアを動かせず0-7と走られた。中盤に前節の2試合で平均20.0得点を記録したシューターの田口成浩をコートに送り出すも、直後のプレーで負傷しベンチに戻ってしまう。その結果、スタートダッシュに成功したSR渋谷が21-11で最初のクォーターを終えた。
第2クォーターの頭から出場した盛實海翔が連続で3ポイントシュートを決め、SR渋谷がリードを広げる。古川孝敏の3ポイントシュートでなんとか秋田も食らいつこうとするが、SR渋谷のタフなオールコートディフェンスの前にオフェンスを組み立てられず、27-48と大量ビハインドを背負って試合を折り返した。
後半に入っても、昨シーズンの開幕節ぶりにホームへ帰還したライアン・ケリーが、コースト・トゥ・コーストでダンクシュートを決めるなど、SR渋谷が主導権を握った。秋田はオフェンスファウルを奪うなど好ディフェンスを見せる場面もあったが、小島と石井に要所で3ポイントシュートを決められ、点差を思うように縮められない。
SR渋谷の19点リードで迎えた最終クォーター、ベンドラメがスティールからイージーシュートに繋げ、ジェームズ・マイケル・マカドゥが連続で秋田のシュートをブロック。守備で作った流れはオフェンスにも伝わり、西野曜のバスケット・カウントも飛び出した。意地を見せたい秋田は長谷川が3ポイントシュートを沈めると、スタントン・キッドがオールコートディフェンスで引っかけたボールをそのまま得点に繋げる。最後まであきらめない秋田に1桁差まで迫られたが、残り30秒を切った場面で小島が3ポイントシュートを沈めて、ホームに初勝利を届けた。
SR渋谷の伊佐勉ヘッドコーチは「秋田さんを70点台に抑えることができたことには満足している」とチームを評価しながらも、「後半に40点以上失点し、3ポイントシュートをいくつかフリーで打たれてしまったので、明日出鼻をくじかれないようにする」と気を引き締めた。
一方、敗れた秋田のケビン・ブラスウェルヘッドコーチ代行は、「前半、オープンシュートを決め切ることができず、点差が開いてしまった。後半はアグレッシブにディフェンスすることができていたので、明日はオフェンス面を修正して挑みたい」と、ポジティブに語った。