自国開催のオリンピックを控えるフランス代表が熱烈勧誘
ジョエル・エンビードはフランス国籍を保有しており、先月にはアメリカ国籍も取得した。カメルーンで生まれ育った彼は、過去にアフロバスケットに出場する可能性があったが、最終的にカメルーン代表ではプレーしなかったため国際大会での出場経験がなく、どちらの代表チームでプレーするかを選べる立場にある。
フランス代表は去年の東京オリンピックと今夏のユーロバスケットで準優勝している強豪。エンビード自身、来年のワールドカップと2024年のパリオリンピックに出場する意向を持っており、両チームとも彼が加われば大きな戦力アップとなる。絶対王者であるアメリカに対し、フランスは挑戦者の立場。自国開催のオリンピックを控えていることもあり、チーム強化には全力を尽くしている。
フランス代表のGMを務めるボリス・ディアウは、エンビードが今夏のユーロバスケット出場を一度は検討したとコメントしている。もちろん、彼としてはエンビードの参加を熱望しており、フランス代表の選手がエンビードを勧誘していることを明かしている。
ワールドカップとオリンピックには、ルディ・ゴベア、エバン・フォーニエ、ニコラ・バトゥームに加え、来年のNBAドラフトで全体1位指名が有力視されるビクター・ウェンバニャマが参加する可能性もある。ここにエンビードが加われば、フランス代表は大きくレベルアップする。
勧誘の熱意はフランス代表が上で、自国開催のオリンピック出場という華やかな機会が得られる。一方で国際試合で優勝したいのであればアメリカ代表に加わる方が近道だろう。高校からアメリカで暮らし、息子はアメリカ人、という関係の強さもある。
今のエンビードはセブンティシクサーズのエースとして、NBA優勝を目指すシーズンの開幕に向けて集中しており、代表の質問については「決断するには時期尚早だ」とだけコメントしている。