ラリー・ナンスJr.

スモールラインナップのセンターでも楽しみな存在

ペリカンズが今シーズン契約最終年となっていたラリー・ナンスJr.と複数年の契約延長を結んだ。『ESPN』は2年総額2160万ドル(約31億2,200万円)の契約内容だと伝えている。

29歳のナンスJr.は昨シーズン途中のトレードで、CJ・マッカラムらとともにトレイルブレイザーズからペリカンズに加入した。故障によりレギュラーシーズンは9試合のみの出場(試合平均7.3得点、4.3リバウンド)に留まったが、サンズとのプレーオフ1回戦では全6試合に出場し、平均9.2得点、5.8リバウンドと奮闘した。

今オフ、ペリカンズはチームの要であるザイオン・ウィリアムソン、マッカラムとも延長契約を締結している。そして今回、ナンスJr.の引き留めに成功し、ブランドン・イングラムの契約も2024-25シーズンまで残っているなど、ロスター整備を着実に遂行している。

2015年ドラフト1巡目全体27位でレイカーズに指名されたナンスJr.は、ここ数年は故障の多さが目立っているが、今シーズンについてはコンディションに大きな手応えを得ているようで、このように語った。「ようやく健康な状態だ。昨シーズン終盤はまだ手術からの回復途中でプレーしていた。半月板の手術で、ここまで長く苦しめられるとは思っていなかった。今、ここ数年の中では最も体調が良い感じだ」

新シーズンのペリカンズにおいて、ナンスJr.の主な役割はインサイド陣の控えになると予想される。ただ、先発のヨナス・バランチュナスではなく、彼がセンターを務めるスモールラインナップはコート上の5人全員が機動力を備えていることでスイッチディフェンスを容易にするなど、貴重なオプションとなっていた。本職のパワーフォワードでの起用も含め、ナンスJr.の存在はペリカンズの戦術の幅を広げてくれるはずだ。