昨シーズンは20.7得点を記録、シックスマン賞を受賞
ヒートとタイラー・ヒーローが4年1億3000万ドル(約180億円)の契約延長に合意したと『ESPN』が報じている。2019年のNBAドラフト1巡目13位でヒートに指名されたヒーローは、1年目から主力として活躍してチームのNBAファイナル進出に貢献。3年目の昨シーズンには66試合に出場して20.7得点、5.0リバウンド、4.0アシストを記録した。ベンチから出て1000得点以上を挙げたのはヒーローとジャズのジョーダン・クラークソンだけで、セカンドユニットのオフェンスを引っ張り、シックスマン賞を受賞している。
先週の時点でヒーローは「僕はマイアミで長くプレーしたいけど、契約を急いではいない。僕と家族にとって納得できるものじゃないとサインはしない。どんな選手がどんな報酬を得ているのかを見て、自分の価値に適切な数字を探りたい」と語っていた。
『Miami Herald』によれば同じような状況で2019年にセルティックスのジェイレン・ブラウンが4年1億7000万ドルで、2021年にはサンズのミケル・ブリッジズが4年9000万ドルで、そして今年はニックスのRJ・バレットが4年1億2000万ドルでの契約を延長している。ヒーローには最大では5年1億8800万ドル(約260億円)までの契約を結ぶ権利があり、2年前にバム・アデバヨが勝ち取ったマックス額には至らなかったが、NBAドラフトの同期で3位指名選手のバレットを上回る数字は納得のいくものだったようだ。
多彩なスキルと得点能力を持つヒーローにとって、今後の課題はフィジカルの強化であり、シーズン終盤までその強さを維持することだ。優勝候補であるヒートで主力を張るには、プレーオフでどれだけのパフォーマンスを見せられるかが問われる。
先週のシーズン始動の際にヒーローは「毎年やっているようにトレーニングで身体を強化してきた」と万全であることをアピールするとともに「1年前と今とで体重は変わらないんだけど、昨シーズンは90kgあった体重が84kgまで落ちてしまった。今シーズンは体重を維持して、ケガなく戦い抜くのが僕のチャレンジになる」と言う。
そして、もう一つの挑戦はシックスマンを脱却して先発を任されることだ。「僕はスターターとしてプレーしたい。この気持ちはコーチ陣にも伝わっているはずだけど、彼らがどんな判断を下すのかは分からない。僕としては開幕戦で先発できるよう、その力があることを証明していくつもりだ」