クリス・ポール

写真=Getty Images

カーメロはベンチからシーズンハイの28得点

昨シーズン65勝をあげながら、シーズン序盤にまさかの4連敗を喫したロケッツには、強いリーダーシップが必要だった。エースのジェームズ・ハーデンが3試合続けて負傷欠場した中、チームを文字通り引っ張ったのは、リーダーのクリス・ポールだった。

11月2日に敵地でネッツと対戦したロケッツは、ポールが32得点7リバウンド11アシストのパフォーマンスでオフェンスを牽引した他、カーメロ・アンソニーもベンチからシーズンハイとなる28得点の活躍を見せ、ロケッツが119-111で勝利し、連敗を止めた。

オフェンスの停滞もさることながら、ここ最近は崩壊したディフェンスへの批判が相次いだ。この日も第1クォーターを25-32で下回り、雲行きが怪しくなり始めた流れを変えたのは、ポールだった。

二桁のビハインドを背負った第2クォーター終盤でのタイムアウト中、ポールはチームのコーチングスタッフの指示に耳を傾けるのではなく、選手だけでの話し合いを希望。さらにポールは言葉だけでなく、プレーでもチームを鼓舞する。

第2クォーターと第3クォーターには終了のブザーと同時に3ポイントシュートを決めて勢いを与え、チームメートがプレーを決めれば手を叩き声を張って背中を押し続けた。ポールは試合後、第2クォーターのタイムアウトについて「自分たちは、一緒に多くの試合を経験している。コーチたちが戦術について指示を出そうとしていたから、『ほんの少しでいいから、自分たちだけで話をさせてもらいたい』と言ったんだ」と、説明した。

ようやく今シーズン2勝目をマークしたロケッツが、本当に窮地を脱せたかどうかは、この敵地5連戦でハッキリするだろう。明日のブルズ戦ではハーデンが復帰すると見られ、その後も好調ペイサーズ、開幕4連敗後4連勝を記録したサンダー、強豪スパーズとの厳しいロードゲームが続く。この遠征を勝ち越しチームの状態を上げ、15日にホームで予定されているウォリアーズ戦に臨みたいところだ。