カワイ・レナード

指揮官タロン・ルー「全員の健康な姿を見られて、素晴らしい気分だ」

クリッパーズの2022-23シーズンは、指揮官タロン・ルーの「全員の健康な姿を見られて素晴らしい気分だ」との言葉と、カワイ・レナードの笑顔から始まった。

シーズン最初の会見に応じたカワイは、常に明るい表情で質問に答えていった。「僕は昨シーズンすべてを逃した。この14カ月間、僕は身体に焦点を当て、自分自身を向上させてきた。リハビリを続けて、ドクターやトレーナーの言う通りにするのはうんざりだし、それはこの先も続いていくんだろうけど、おかげで僕は成長できたと思う」

「間違いなく強くなったと思うよ」とカワイは言う。「ずっとバスケをせず、ただウエイトを持ち上げて身体強化に努めてきた。トレーニングとワークアウトで良いコンディションが作れたと思う。ジャンプする時に痛めた足で跳ぶのを無意識に避けてしまうこともない。すごく良い感じだから、シーズンがどうなるか楽しみなんだ」

もし昨シーズンにクリッパーズがNBAファイナルに進出していたら、カワイは「そうなっていたら、僕のプレーが見られたと思う」と語っている。だが今は、100%のカワイが戻って来たことで十分と考えるべきだろう。

各メディアは『笑わない男』の異名を取るカワイが笑顔で会見に応じる様子に驚き、これはラプターズでプレーした2018-19シーズンが始まる時のメディアデー以来のことだと騒いでいる。カワイが笑顔で最初の会見に応じたシーズンに、チームは優勝する──。その再現を期待しているのだ。

昨シーズンのクリッパーズは42勝40敗で西カンファレンス9位、プレーイン・トーナメントで敗退している。だが、カワイが復帰すれば話は別で、エースがコンディションに何の不安もなくプレーできる今は優勝候補に返り咲く。

「どれだけのプレーができるかはまだ分からないね」とカワイは言った。それでも、カワイのおかげでクリッパーズの雰囲気は非常に明るいものとなっている。イビツァ・ズバッツは「世界最高の選手が復帰したんだから、そりゃ大きいよ」と言い、テレンス・マンは「彼はカワイだから大丈夫」と笑い、ポール・ジョージは「今シーズンはファンにとって楽しいものになるよ」と約束した。

カワイ抜きで大苦戦を強いられた昨シーズンは過去のもの。クリッパーズは『勝負の時』を迎える。