第2戦の相手は恩師マリーナが率いるセルビア「個人的には楽しみ」
女子ワールドカップ2022が遂に開幕し、金メダル獲得を目指すバスケ女子日本代表は初戦でマリ代表を89-56と危なげなく撃破した。赤穂ひまわりは先発出場で12得点6リバウンド2アシストと持ち前の多彩な能力を発揮して、勝利に貢献した。
赤穂にとってワールドカップは2018年の前回大会に次いで2度目の出場となる。4年前はフル代表デビューを果たしたばかりの時期で、4試合で平均1.5得点、2.0リバウンドに留まるなど、これといったインパクトを残せずに終わった。
「4年前は、今思うとやばかったですね(笑)」と振り返る赤穂だが、そこから東京五輪など様々な舞台を経験したことでスキル、メンタルともに大きく進化。4年前とは別次元の選手に成長したことを証明した大会初戦となった。
「オフェンスリバウンドですごく改善しなければいけないところはありました。ただ、出だしで少し重くなったところから、みんなが激しくプレーして、ディフェンスでプレッシャーをかけることで日本の流れに持って行けた。わりとすぐに日本のバスケットができたのが良かったかなと思います」
このように試合を振り返る赤穂は、勢いも大事な要素となる短期決戦の大会において初戦を快勝したことの手応えを続ける。「初戦は本当に大事だとずっと思っていたので、そこで勝てたのは良かったです。シューターの皆さんが3ポイントシュートをいい気持ちで打てていたと思います。リズムもすごく良かったです」
赤穂が語ったように、この試合で日本代表は3ポイントシュート37本中16本成功と、オフェンスの要である長距離砲が効果的に決まった。それは6本中5本成功の平下愛佳などシューター陣に、ドライブからのキックアウトという打ちやすい形でパスを供給する展開ができていたからこそ。ドライブやカッティングを積極的に仕掛けることで、ディフェンスを収縮させ外角シュートのチャンスを作り出していた一人が赤穂だった。
「カッティングが効いたのは良かったなと思います」と自身のプレーについて評する赤穂だが、一方で課題もあった。「オフェンスリバウンドは、もうちょっと絡めたと思うので、明日の試合ではもっと行きたいです」
本日、11時からティップオフとなる第2戦の相手はセルビアで、指揮官は昨シーズンまでWリーグのデンソーを率いていたマリーナ・マルコヴィッチだ。赤穂にとっては恩師との対戦となるだけに「どこのチームが来てもやることは変わらないですが、マリーナとは個人的に一回やってみたいなとは思っていたので、そこはちょっと楽しみです」と語る。
最後に「勝てて良かったですし、ようやく始まったと思います」と笑顔の赤穂が、今日の試合後にも同じ表情を見せてくれることを期待してセルビア戦を待ちたい。