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交渉に臨んだだけで『敵認定』されたデュラント

今オフにフリーエージェントとなり、最終的にウォリアーズへの移籍を決めたケビン・デュラント。実際には複数のチームと交渉したが、その1チームであるセルティックスと11月18日に対戦した際、ボストンのファンはデュラントを大ブーイングで出迎えた。

この行動を目の当りにしたウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、試合後の『CSNNE.com』のインタビューで、「今のままではFA選手が寄り付かなくなってしまう」と忠告した。

「ボストンのファンは極端すぎる。チームと交渉しただけでブーイングされるなんて、理解できない。これではFA選手が怖がって寄り付かなくなる。誰だって、このような形で敵視されるぐらいなら、交渉の席にすら着きたくなくなる。もう少し気をつけるべきだ」

またグリーンは、デュラントの決断に対してのブーイングだとしても、それは自重すべきと主張する。

「他人の決断に怒るのなら、自分の人生も自己評価してみたらいい。ケビンは、自分の人生とキャリアを考えて決断を下した。それに怒りを向けるのなら、批判する人間も自分の人生がどこに向かっているのかを自己評価すべきだ。人生にとって大事な決断を下した人に対して、怒りの感情をずっと持ち続けられるものか、自分には理解できない」

グリーンが主張するように「それならセルティックス行きの選択肢を最初から捨てる」というFA選手が本当に出てくるかどうかは分からないが、それでも今回、デュラントがむき出しの敵意を浴びせられたことは理解に苦しむ。サンダーのファンならともかく、ボストンとデュラントには本来、何の遺恨もないはずだからだ。

アメリカ国内でも熱狂的なファンが多いことで知られるボストンだが、今回ばかりは怒りの矛先を誤ったと言わざるを得ない。

ブーイングに奮起し、23得点10リバウンドのダブル・ダブルを記録したデュラント。